機械貧乏

 5月のGWに帰省するのは珍しかったが、その季節でないと分からないことに気づかされて、ちょっと面白かった。どこの田舎でも同じだろうが、昼間はヒバリが実によくさえずっていた。加えて、巣づくりの場所を探すツバメが家の中まで突進してくる。

 夜になると今度は一転、カエルの合唱である。水田では田植えが真っ盛り。満面に水が張られ、カエルの歌は気持ち良さそうである。高塀の脇には平戸つつじが満開だった。春が進むにつれて種類も異なり、平戸の次は霧島が開花するとか。

 それにしても田植えの景色が一変した。手植えは完全に姿を消し、どの田も機械による作業ばかり。かつては半日から1日は掛かった作業が今や数時間で終わる。問題は農機具のコスト。作業時期が重なるため、どうしても各農家が自前の機械を保有することになる。機械代も高額だ。

 部落で共同使用すればいいのに・・・と思うが、なかなかそうはいかないらしい。「共同所有だと、どうしても、大事にしない。おかしなものだ」との声。1-2年も経つと、新製品が登場する。どうしても、新しいのが欲しくなるのは人情のようだ。かくて、エンドレスに機械貧乏が続く。

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東京日誌

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