スワンベーカリー

 「障害のある人もない人も、共に働き、共に生きていく社会の実現」。このノーマライゼーションの理念を実現させるために小倉理事長が、ヤマト福祉財団、ヤマト運輸と共に設立した株式会社。

 ①日本の障害者の数は人口の5%、約600万人と言われている。この人たちの大半は全国に6000カ所以上ある共同作業所や小規模授産施設で働いているが、1カ月の給料が1万円以下という低さで自立するには、ほど遠い現状。

 ②福祉施設の幹部職員に経営のノウハウを伝授しなければ、低賃金からの脱却は望めないことを痛感した小倉理事長は「製品」や「作品」作りではなく、一般の消費者を対象としたマーケットで売れる「商品」創りを目指したセミナーを1996年から全国各地で開催し、意識改革に取り組んできた。

 ③この過程で月給10万円以上支払うことを実証し、お手本を示す必要から、「焼きたてのおいしいパン」店構想に着眼。「アンデルセン」「リトルマーメード」を全国展開しているタカキベーカリーの高木誠一社長という良き理解者、協力者を得て、同社が独自に開発した冷凍パン生地を使えば、障害者でもパンが焼けることが分かり、さっそく実践に移した。

 ④1998年6月、スワンベーカリー銀座店が第1号店としてオープンし、現在直営3店、チェーン12店が各地に展開。働いている障害者の数は、直営店29名、チェーン店84名。

 ⑤スワンベーカリーの命名者は小倉理事長で、みにくいアヒルの子と思っていたら、実は「白鳥=スワン」だったというデンマークの童話作家アンデルセンの作品がヒントになっている。これからもスワンは、元気よく羽ばたいて、全国各地に次々と新しいお店をオープンさせる予定だという。

 株式会社スワン 会社概要

 商号   株式会社スワン(平成13年8月1日ヤマト運輸の特例子会社)
 代表者 海津 歩
 所在地 東京都中央区銀座2丁目12番15号
 設立   平成10年6月3日
 資本金  1億5000万円(平成15年3月現在)

 11月30日、オフィスのあるビルに入っている食堂に上記のようなパンフレットが置いてあった。12月1日からスワンベーカリーのパンを置くという。その後、まだ食堂には行っていないので、どんなパンか分からない。なるべく早く、食べてみたい。

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