ロード・オブ・ウォー

史上最強の武器商人と呼ばれた男-ユーリー・オルロフ

出身地:ウクライナ
家族:妻1人、息子1人
趣味:ラケットボール
職業:武器商人
年間取扱高:60億米ドル(推定、約6900億円=1ドル115円換算)
年収:8800万米ドル(推定、約100億円)
座右の銘:「意志あれば、武器あり」
国籍:アメリカ合衆国

 「戦争犠牲者の9割が銃で殺されている。核兵器じゃない、AK47こそ真の大量破壊兵器だ」-ニコラス・ケイジ扮するオルロフは作中で語る。「自動小銃AK47カラシニコフ」は弾薬も手に入りやすい上、丈夫で壊れにくく、ソ連邦の崩壊以来、武器商人たちのメインの取り扱い商品となっている。

 2004年3月まで軍縮会議日本代表部特命全権大使を務めた猪口邦子内閣府特命担当大臣(少子化・男女共同参画担当、自民、前上智大学法学部教授)も、小型火器の貿易制限強化の必要性をどこかで書いていたのを覚えている。今、世界には5億5000丁の銃があるという。ざっと15人に1丁の計算だ。武器商人たちが狙っているのは1人1丁の世界・・・。

 「ロード・オブ・ウォー」はハリウッドが死の商人と呼ばれる武器ディーラーの世界に初めて真正面から取り組んだ作品。アンドリュー・ニコル監督。実在の武器ディーラー数人をモデルに主人公のキャラクターを作っているが、監督が最も重視したのはロシア人「ビクトル・バット」。

 彼が頭角を現したのはソ連邦崩壊がきっかけ。ソ連邦崩壊による混乱で、軍の規律も崩れ、ソ連邦製の大量の武器がブラックマーケットに流出した。核物質やミサイルなど、ありとあらゆる兵器が世界中の独裁政権や反政府ゲリラ組織の手に渡った。仲介したのはバットらである。

 英国際戦略研究所発行の「ミリタリーバランス」2004-05年版によると、2003年の最大の武器輸出国は米国で136億4800万ドル、2位は英国(47億ドル)、3位ロシア(34億ドル)、4位ウクライナ(15億ドル)、5位フランス(12億ドル)、5位ドイツ(12億ドル)、7位中国(5億ドル)、8位イスラエル(4億ドル)、9位イタリア(1億ドル)。

 

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