大雪

 30年ぶりといわれる今年の大雪は本当に寒い。もう何年も、暖冬の心地よさに身も心もなまり切り、今年の冬も暖冬予報を信じ切っていたところを不意打ちを食らった格好だけに、予想外の寒さも一入だ。

 地球温暖化の進行が喧伝され、もう寒い冬なんて、永遠に来ないのではないかと安易に信じ込んでいた自分が馬鹿だった。何でこんな寒さが突然襲ってくるなんて・・・。寒さに震えながらも、まだ納得のゆかないのは自分だけか。

 雪には慣れているはずの雪国の人たちさえも、「もうこれ以上の雪はたくさん」と弱音を吐くほどの豪雪だけに、雪の大変さを改めて思い知らされた形だ。沓掛哲男防災担当相が1月7日新潟県入りし、4メートル近い積雪を記録した津南町や十日町市の状況を視察。長岡市では地震で被災した旧山古志村の住民が暮らす仮設住宅を訪れ、住民を激励した。

 旧山古志村(現長岡市)を新潟県中越地震(M6.8)が襲ったのは2004年10月23日午後5時56分。死者51人、重軽傷者約4800人、大規模半壊以上の住宅は約5300棟。

 当時、山古志村の村長だった長島忠美さんは今は衆議院議員。長島さんが昨年末12月26日(月)日本記者クラブで明らかにしたところによると、「683世帯のうち、1年経って村に戻ることができたのは24世帯。あとは依然仮設住宅暮らし」。この実態が世の中にはきちんと伝わっていないという。地震が時間とともに風化していくことをひどく恐れている。

 住民の耐えられる帰村のリミットは今年9月だと、長島さんは言う。それまでにどのくらいの村人が帰村できるか。7割が帰れば最終的には9割になる。6割なら8割どまり。大雪は生活再建に必死の村人にとって実に重い。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.