NYMEXのGA売却が頓挫の危機
ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)が新規株式公開(IPO)に向けた第一歩として、株式の10%を民間証券会社ゼネラル・アトランティック(GA)に1億3500万ドルで売却するとの計画は頓挫する危険にさらされているようだ。
GAはNYMEXの資産価値を13億5000万ドルと弾き、その10%である1億3500万ドル分の株式取得を持ち掛けているが、ここへきて全米最大のデリバティブ取引所であるシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がNYMEX株取得に関心を表明したためだ。
NYMEXの株主の間でもGAが買収金額を上積みしないことやGAをパートナーに選択した過程の妥当性を問題視する向きも出てきているという。消息筋によれば、CMEはGAの提案を上回るオファーを示す用意があるとされる。
CMEは「グローベックス」という取引システムを有しているほか、米国内でも最大の流動性を持つ市場。NYMEXとCMEとが組めば、シナジー(相乗)効果が大きく高まるのは確実だ。CMEの市場規模は130億ドル。1日当たりの取引件数は約420万約定に上る。