恵比寿「でですけ」

「恵比寿駅から30秒。
備長炭と新鮮素材、〆は自慢の讃岐うどん。
粋で明るいスタッフがお待ちしています」

 これが話題の個室和風居酒屋「でですけ」(東京都渋谷区恵比寿1-8-14大黒ビル2F)。魚は新鮮、焼酎の種類も豊富。オープンキッチン。好きなのはカウンター席で、料理人たちの仕事ぶりを眺めながら、ゆったりと飲めるのが楽しい。

 インターネットで見つけてきた友人に連れられてきたのが3年ほど前。それから、この界隈で飲むときはこの店を使っている。そんなに安い店ではないけれど、新鮮で良質なものを少しずつ食べるには相応しい。

 たくさんの客で込み合っているわりに、それほど、ざわざわ感がしないのは、結構広いスペースのせいなのか。それとも、純和風仕立てのインテリアのためなのか。音楽はジャズだった気がする。

 今宵は20年以上にわたって毎月書いてきたある雑誌の編集者と4月号の打ち合わせを済ませたあとの”最後の晩餐”。毎月1回、あるテーマについて書き続けてきた。かつては2-3時間で書けたものが最近ではほとんど1日仕事。筆力が落ちてきたのか、集中力が萎えてきたのか。

 それでも、締め切りさえあれば、どれだけの行数でも書けるのがプロ。締め切りを延ばしてもらうことこそあれ、書ける自信は今だ揺るがない。それが嬉しい。でも、締め切りがなくなったら、恐らく、書けないのだろう。

 4月から締め切りがなくなる。締め切りに間に合わせる苦しみから解放される。締め切りに間に合わせる楽しみを失う。果たしてどちらが幸せなのだろうか。締め切りは偉大である。 

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