神戸ポートターミナル

  JR神戸線とフラワーロードの交差する辺りに聳え立つのが関西電力神戸支店。前から、あれは何だろう、と思っていたが、過日、氷解した。関電を訪ねながら歩いていたら、それがそのビルだった。震災記念日にライトアップされた「1.17」が映像として全国に流れたことで、一躍有名になった。

 その関電ビルのすぐ前に広がるのが神戸港。応接室から外を眺めると、何やら、怪しげな船体が見えた。そんなに遠くではなさそう。どうやら神戸港に初寄港した地球深部探査船「ちきゅう」(総トン数5万7087トン、海洋研究開発機構所属)のようだ。せっかく、近くまで来ているのだから、用談を済ませた後、見物に行った。

 ただ、案の定、近くはなかった。税関本庁や三井倉庫を通り、徐々に近づいていく。近づくにしたがって、「ちきゅう」の巨大さが判明した。停泊しているのは神戸ポートターミナル(新港第4突堤)。ターミナルビルの1階、2階、それに3階から観察した。深海を探査するのだから、大仕掛けの設備がいるのだろう。

 ここからはフェリー「さんふらわあ号」が今治港や松山港、それに大分港や別府港に毎日就航しているほか、毎週火曜日には「新がんじん号」が上海に向け出航している。飛行機や電車の旅も悪くはないが、船の旅というのも、のんびりしていいものだ。

 この日はフェリーが定期メンテのため休航だったので、だだっ広いターミナルビルは閑散。ポートターミナルに続く道路のそばを「ポートライナー」が走っていく。道路の脇にはホームレス氏の姿も。三井倉庫、三菱倉庫、住友倉庫、川西倉庫・・・。港だから、倉庫はあって当たり前か。

 それにしても、税関ビルの立派さはどうだ。今の神戸港にはかつての元気な姿はまだ戻っていないといわれる。栄光の日々を物語るビルには寂しさが漂っていた。港湾労働者福祉センターなど、港湾関連施設が多いが、仕事量はどうなっているのだろう。

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