淡路島

 神戸に来て初めて、明石海峡大橋を通って淡路島に渡った。阪神高速を西へ走って舞子から橋に乗る。通行料の高いのがネックだが、走っていて気持ちはいい。5月に明石から乗った「たこフェリー」も観光的には悪くはなかったが、利便性から言えば、こちらに軍配が上がるだろう。

 南あわじ市、洲本市、淡路市と3市(全市)を回った。とりわけ、南あわじはお金持ちが多い、という話を聞いた。玉ねぎ、キャベツ、レタスなど野菜作りが盛んで、3毛作も可能だとか。他に淡路瓦は全国的に有名であるほか、線香作りも名高いという。

 特に、淡路の玉ねぎは他産地に比べ、糖度が高く、格別な味だとか。夏の魚「鱧(ハモ)」は京都・祇園祭に欠かせないが、どう考えても、獲れるのは京都以外。持ち込まれる鱧の多くは淡路島産だとか。中でも、沼島(ぬしま)の鱧が有名だそうな。

 鱧はアナゴの親戚みたいな魚だ。小骨が多く、それを抜くには職人芸が要るという。ドジョウもそうだが、そういった高度なテクニックを持つ職人は確実に減っている。あの淡白でいて濃厚な味を持つ鱧が口に入らなくなるのも案外近いかもしれないのではないか。

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