彫刻展はしご

 美術では彫刻が好きだ。絵を描くのは昔から苦手だったが、彫刻は嫌いではない。特にブロンズは触ることが許される場合もあって、触りながら鑑賞できれば最高だ。そのうち自分でも挑戦したい。

 そういうこともあって、本日は残暑の中、美術館周り。兵庫県立美術館王子分館で開かれている「2006兵庫県彫刻家連盟展」をまずのぞいた。原田の森ギャラリー東館。同連盟は1972年に創立され、毎年室内展や野外彫刻展などを企画開催しているという。

 出品者は神戸の彫刻家が多かったが、中に1人、知っている人がいた。磯尾隆司氏。正確に言うと、中学時代、同氏の父君に美術の実技を教わった。日展でも何度も入選された彫刻家だ。一度だけ、課題のちぎり絵を褒められ、廊下に張り出されたことがあった。最初で最後だっただけに今でもよく覚えている。

 王子分館から歩いて15分ほどのところに兵庫県立美術館(脇浜海岸通1-1-1)がある。そこで開催中なのが「アルベルト・ジャコメッティ展」(10月1日まで)。ジャコメッティ(1901-1966)は細長く引き伸ばされた針のような特異な彫刻でおなじみの芸術家で、絵も描く。

 ジャコメッティの重要なモデルを務めたのが日本人哲学者、矢内原伊作。ジャコメッティと矢内原との交流に焦点を当てたのが今回のジャコメッティ展の特徴で、写真や日記などの関連資料も展示され、興味深かった。

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