オルセー美術館展

 「19世紀 芸術家たちの楽園」と題したオルセー美術館展が9月29日から、神戸市立博物館で開幕する。それに先立って28日、内覧会が開かれ、短時間ながら観て回った。博物館自体が壮麗な石造物で気にいっていたが、その中で名画を観られるのはぜいたくだ。

 オルセーは1900年のパリ万博に合わせて建造されたオルセー駅を改装し、1986年に誕生した美術館。セーヌ川を挟んた対岸にはあのルーブル美術館がどんと構えている。それに比べ新興勢力だが、印象派の殿堂としての評価も得て、美術好きにはたまらない場所だ。

 オルセー美術展は今回で3度目。いずれも神戸と東京で開かれている。神戸はいつもこの私立博物館だ。第1回「モデルニテ:パリ・近代の誕生」(1996年)、第2回「19世紀の夢と現実」(1999年)、そして今回「芸術家たちの楽園」。

 エドゥアール・マネ「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」(1872年)がカタログの表紙を飾っている。作家ポール・ヴァレリーが1972年のマネ100年記念展の折、「1872年に制作されたベルト・モリゾの肖像画以上に優れた作品を知らない」と述べたとか。

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神戸日誌

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