明石名物「玉子焼」

 「龍の湯」でのんびりした後、海沿いの遊歩道を歩く。風が少し強い。潮風とはいうものの、塩の香りが強くないのは内海のせいなのか。船の通航量は大変多い。明石港と淡路島を結ぶおなじみの「タコフェリー」も頑張っている。

 明石市役所から有名な「魚の棚」商店街に向かっていくと、橋を渡った交差点の一角で5~6人の行列。店を見ると、「明石名物 玉子焼 本家きむらや」(明石市鍛冶屋町5-23)の看板。明石のタコはもう全国的に有名だ。忘れていた。行列に並ぶ。こういうものはタイミングである。

 やはり「正解」でした。「たこ焼」をだし汁に浸けて食べるのが「明石焼」だが、この「明石焼」のことをここ明石では「玉子焼」という。玉子と小麦粉以外に「じん粉」(小麦粉の澱粉。漢字では沈粉と書く。明石以外では「浮粉」(うきこ)と呼ぶらしい)を使うのがたこ焼きと違う点。具はもちろんタコ。

 「じん粉」を使うと軟らかくなる。「玉子焼」の特徴はたこ焼きに比べ、軟らかいこと。それをだし汁に浸けて食べる。店の人に聞くと、昔は塩に浸けて食べていたとか。試してみると、むしろこちらのほうがおいしい。

 明石市内には「玉子焼」「明石焼」の店が多いが、「本家きむらや」が店を構えて営業を開始したのは大正13年。それ以前も屋台を出して営業していたという。玉子焼もさることながら、関東煮(おでん)も結構な味でした。

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