梅田望夫著『ウェブ時代をゆく』
梅田望夫著『ウェブ時代をゆく-いかに働き、いかに学ぶか』(ちくま新書)を読んだ。『ウェブ進化論』『フューチャリスト宣言』(脳科学者の茂木健一郎氏との共著)の流れを汲む著作だ。ウェブ時代における仕事論を展開したものだ。
それにしても、前作もそうだが、言いたいことは単純でも、それを何通りも何通りも、色んな角度から言葉で検証していくから、膨大な言葉が必要になる。これまで存在しなかった大変な時代に生きているのだから、けもの道を分け入るようなもので仕方がないのかもしれない。
思考のプロセスを確かめながら、前進していく著者の執拗な努力には大いに敬意を表すべきだろう。これまでに、ネット社会との係わり方について、これほど具体的に、これほど実践的に、はたまたこれほど楽観的に考えた人物はまずいなかった、のではないか。