金GOLD

 「目がキンになる」と銘打った展覧会が国立科学博物館(東京・上野公園)で開催されている。日本・コロンビア外交関係樹立100周年を記念したもので、金、金、金が一杯のちょっと変わった展示会だ。

 とにかく、ユニークなのは日本最大の金塊に直接、手で触ることができることだ。銀や銅、アルミニウムの塊も置いてあって、いかに金塊が重いか実感できる仕組み。ちょっとこれだけの金を目にできる機会はないに違いない。

 日本は北海道から九州に至るまで多くの金山があって、各地で金を産出してきており、マルコポーロが『東方見聞録』で書いた「黄金の国ジパング」が存在していたのはどうも確からしい。中尊寺の金色堂や金閣寺、安土城などの建築物にもふんだんに使われたほか、蒔絵や絵画、大判、小判などにも使用されてきた。

 今でこそ、金の産出量は微々たるものになったが、それでも各地の河川で砂金を採ることができるなど、黄金文化の命脈は細々とながら続いている。

 『東方見聞録』を読み、黄金の国を目指したのがコロンブス。コロンブスはアメリカ大陸を発見する前に、コロンビアにも上陸。そこでは人や動物をかたどった黄金の芸術品が生み出されていた。コロンビアで生まれた黄金郷”エル・ドラード”伝説はこの黄金文化を源にしているという。

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