喜多院

①喜多院(川越大師)
 
②家光公お手植えしだれ桜 2代目

③江戸城紅葉山を模した奥庭

 思わぬところでしだれ桜を愛でた後、しばらく車を走らせるともう川越市だ。最近は「小江戸」として売り出し中で、埼玉県でも有数の歴史を誇る観光スポット。とりわけ有名なのが「喜多院」と呼ばれる天台宗の名刹。慈覚大師が天長7年(830)に創建した。正式には星野山無量寿寺喜多院という。一般には「川越大師」で通っている。

 喜多院が世に知られるようになったのは慶長4年(1599)に第27世住職を務めた天海僧正(慈眼大師)のとき。徳川家康の信任を得て、幕府から厚い庇護を受けた。慶長16年(1611)11月、家康が川越を訪れたときには親しく接見している。日本三大東照宮の一つである仙波東照宮もあるらしい(見逃した)。

 寛永15年(1638)の川越大火で現存の山門を除きすべてを焼失。3代将軍・家光の命で、江戸城紅葉山の別殿を移築して客殿、書院に当てた。豪華な壁画や墨絵で装飾された「家光誕生の間」や家光の乳母・春日局が使用していた「春日局化粧の間」があるのはこのためである。

 川越と言ったら、芋である。最もポピュラーなのが「芋納糖」。甘藷をグラニュー糖でまぶした菓子。甘いことこの上ない。しかし、川越に来たら、これを食べないわけにはいかない。

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