『ルポ米国発ブログ革命』

著者:池尾伸一(中日新聞記者)
出版社:集英社新書(2009年6月22日第1刷発行)

ジャーナリズムが先進国でも開発途上国でも危機にさらされている。先進国ではインターネットによる広告収入の激減や金融危機に伴う大不況が追い打ちを掛け、中国やミャンマー、中東やアフリカ諸国では強権的な政府が検閲などでジャーナリズムの存在基盤を切り崩そうとしている、と著者は警告する。

 世界がどこに向かっているのか、自分はどの位置にいて、そうした状況にどう立ち向かっていけばいいのか、そうしたことをしっかり考えるためには情報が不可欠だ。不透明さが一段と濃くなる今の時代においてはなおさらだ。

 時代を生き抜くためには情報が必要だ。ジャーナリズムの果たす役割は高まることこそあれ、へることはないはずだ。ところが現実は、ジャーナリズムの力を殺ぐ方向に向かうばかりだ。何かが狂っている。何かがおかしい。

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