歌舞伎そば開店

  歌舞伎座の建て替えに殉じて引っ越した名物そば屋「歌舞伎そば」が本日、すぐ裏手の路地に新装開店した。5月中旬開店と予告されていたので、1週間前に行ったが、まだ工事中。今日あたりは・・・と思って言ったら、ドンピシャリだった。

 前の店もそんなに広くはなかったが、キッチンがそれでもまだ広く、そばを茹でたり、かき揚げを揚げたり、盛り込んだりするおやじさんの身体運動を眺めているだけで楽しかった。今度の店は確かに旧店から近いが、居抜きで買ったようで、居酒屋を改造した店。キッチンが狭いという構造上の問題はいかんともしがたい。

 「ざるかき揚げ」が490円から470円に20円安くなっていたのに驚いた。隣のおじさんによれば、かき揚げは50円値上がったという。新価格は考えられているようだ。出てきたざるそばは柔らかかった。「今日からなんで、まだ慣れません。少しすれば慣れますから」とおやじさん。

 立ち食いそばの競争も激しい。「ゆでたろう」なら、かけそば一杯260円。しかも、昔ながらのそば切りでうまい。不況で小遣いを減らされたお父さんたちの昼飯は立ち食いそばで済ませる人が急増中だ。ランチタイムの小諸なぞ、ラッシュアワー並みの押し合いへし合いである。

 歌舞伎そばは確かにうまいが、値段設定はかなり高め。歌舞伎座の敷地内で雰囲気も嗅ぎながら食べられていたので付加価値が付いていた。すぐ裏手と言っても、それがなくなった。ひいき筋が初日から押しかけていたから、大丈夫だとは思うが、少し気になった。

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