TOEIC再受験

 2年半ぶりに2回目のTOEIC(トーイック)テストを受けた。英語によるコミュニケーション能力をスコアで評価する世界共通テスト。財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会TOEIC運営委員会が主催するもので、前回は公開テストだったが、今回は企業・団体が実施するIPテストを受けた。

 テスト結果の有効性は公開テストと同等だが、受験料が少し安い分、IPテストには公式認定証が発行されないという。試験機関の都合なのだろうが、IPも4000円以上かかるから、もっと安くしてもらいたいものだ。圧倒的に日本人の受験生が多いようだから、われわれはいいお客である。

 リスニング100問(45分間)とリーディング100問(75分間)。2時間で200問。リスニングは分かっても分からなくてもテープの会話やナレーションを聞きながら設問に答えるから何とかなるが、問題はリーディング。

 とにかく問題が多く、時間が足らないのだ。じっくり読まないと理解できないのに、じっくり読んでいたら、時間がない。理解できない設問には答えられないから、とにかく時間との追い駆けっこだ。悲しいかな、今回も最後の10問ほどは時間切れアウト。前回の経験で分かっていたはずだが、読んで分からないものは読み直すしかなかった。

 英語力以外に業務遂行能力も試されているのだという。つまり、問題傾向把握力と問題対策能力、さらには時間配分能力も対象になる。そういわれて見れば、ビジネスシーンでは確かに短時間に「エイ・ヤー」で決めなければならないときだってある。しかし、ちょっと違うような気もする。

 どうやらTOIECテストは単なる英語力の試験というよりも、ビジネスでの活用を前提とした英語運用力を試しているように思えてきた。点数で測られる立場から脱出したいと思いながら、自分からお金を払って試験を受けるなんぞ、モノ好きもいいとこだ。受験勉強に明け暮れた団塊世代の残滓を断ち切れないのかもしれない。 

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