彼岸花 

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3連休の中日。暑い夏が過ぎ、本土接近をうかがう台風も去り、秋の空がやってきた。3.11M9地震の余震も少なくなったのとテレビニュースで「権現堂堤のまんじゅしゃげが咲き始めた」映していたのでドライブがてら出掛けた。

埼玉県は広い。近隣の和光市やさいたま市にはときどき行くが、幸手市と聞いても見当もつかない。地図を調べると埼玉県でも北東部、市の東部は千葉県(野田市)、北部は茨城県(五霞町)と接する遠隔地だった。しかし気持ちが先行し、気付いたときには車を動かしていた。やはり遠かった。帰路、行田市にも寄ったので往復160キロ。おまけに道路はよく混んでいた。幸手まで4時間も掛かった。

権現堂堤(ごんげんどうつつみ)のまんじゅしゃげ(彼岸花)はまだ2-3分咲き。見ごろには少し早かった。1キロほどの堤の両側に植えられたまんじゅしゃげは約15万株。満開になれば、赤い絨毯になって見事だろう。知らなかったが権現堂堤は桜の名所。大正5年から植えられ、それが今では1キロほどの堤に1000本ほどが育っている。ソメイヨシノ。1988年(昭和63)、周辺の内で菜の花が作付けられ、ピンクと黄色のコントラストが楽しめるとか。その後アジサイ(100種1万5000株)、まんじゅしゃげ(80万本)、スイセンと次から次へと植栽され、今や季節の花を楽しめる場所になっている。

まんじゅしゃげが植栽されたのは2000年(平成12)。まんじゅしゃげは田舎育ちの私にとって身近な存在。この時期になると、たんぼのあぜ道に群生し、ガキの頃はそれをチャンバラごっこして切り裂く無残なことをしていた。自然に自生するもので、あえて植えるものではないとずっと思っていた。

ところが、どうもそうではなさそう。この権現堂堤も自然に群生しているものだと思っていたら、そうではないことに気付いた。丸で人が手植えしたように、やけに整然と咲いていたからだ。ちょっと考えれば、観光用に植栽されたものであることは分かったはずだった。桜やアジサイ、チューリップなどは分かるが、まさかまんじゅしゃげまで植栽するとは・・・

まんじゅしゃげは色が毒々しく、”火事花”でもあるから、まさか人が植える花ではない。まんじゅしゃげには何の恨みもないが、はなからそう思っていた。どうもそうでもなさそうだ。この花を植栽するところが結構あるのだ。正直、びっくりした。

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