新宿・職安通りのスペイン料理

クルスカンポ(ビール)

 

今宵は、ロンドンで知り合って25年になる英国人の友人と、25年前は6歳だった息子の3人で東京・新宿の職安通り(地番的には歌舞伎町2丁目)にあるスペイン料理「カサ・ベリヤ」(CASA BELLA)に行く。1972年開業の老舗だ。

新宿には日本初のフラメンコショーレストラン「エルフラメンコ」(1967年開店)というお化けみたいな店があるが、その5年後にオープンしたこちらの店はあくまで食事と飲み物を楽しむ店だ。エキゾチシズムに満ちた店内はこじんまりとしているものの、落ち着いた大人の雰囲気が溢れていた。

 

トーレス白(ワイン)

 

いか墨パエリャ

 

この店を知ったのは最近、お店選びで時々利用させてもらっている「いざ酔い日記」さんのブログ。人気店で、当夜も8時までならと言われたので、じっくりメニューを検討している時間がないと思って、席に着くやいなや、先にメモしておいた同ブログ氏がいつも注文するメニューを速攻で頼んだ。

・クルスカンポ(ビール)
・トーレス白、そして赤(ワイン)
・ムール貝のカサベリヤ風
・マッシュルームのオリーブ油焼き
・パン
・サーモンのカナッペ
・アスパラサラダ
・いか墨パエリャ

 

歓談は10時近くまで延々続いた。店側がテーブルをうまく確保してくれ、別の店に移動することなく、じっくり落ち着くことができた。昔からの友人と過ごす時間が楽しいのは、過ぎ去った時間に色んな思い出が詰まっているためだ。いろんなシーンが甦ってくる。

彼は25年前、私が当時住んでいたロンドン北郊ハローオンザヒルの自宅に私の学生時代からの小樽の友人に伴われてやってきた。どういう事情だったか忘れたが、結局、私の家に泊まることになった。そのとき持っていたのが日本の浴衣だった。子どもたち3人ともすぐ親しくなり、私の帰国後、日本を拠点にビジネスを始めたこともあって付き合いが深まった。

2年前に拠点を母国に移したものの、出張ベースで何度も日本に来ており、今回は家族と一緒に来日した。小樽の友人とも電話で話した。何年も会わなくても、一瞬のうちに昔に戻ることができる。記憶は時空を飛ぶ。

Manzanilla La Gitana (マンサニージャ・ラ・ヒターナ)

 

シェリーは食前に飲むものだと思っていたが、食中・食後もあり。甘いポートワインを食後に飲むのと同じ考えだ。シェリーはスペイン南部アンダルシア地方の特定地域だけで作られる白ワイン。普通のワインと製法が少し違い、辛口から極甘口まで味わいの幅がとても広い。色も淡黄から琥珀色まで多彩だ。アルコール度数は16-18度。3種類を3人でそれぞれ味わった。かくして、スペイン、ではなかった、新宿の夜は更けていく。

 

8時すぎに“開店”する屋台でついラーメンを(4月6日追加)

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