藤原伊織『シリウスの道』再々読

何度も読んでいるうちにカバーがよれよれに

 

書名:『シリウスの道』
著者:藤原伊織
出版社:文芸春秋(2005年6月10日発行、初出「週刊文芸春秋」03年11月6日号~04年12月23日号)

貴重な時間をヤブ用や小事にばかりとられ、人生の持ち時間は短くなるばかり。読まなくてはいけない本は山ほどあるというのに、読まなくても一向に構わない、読んだからといってどうってことのない本に目が行くのはいかがなものか。しかも再々読となれば、もう確信犯だ。どうにもならない。

本書発行1カ月後の05年7月24日にまず1回目読了。それから2年後の07年6月9日に再読。今回で3度目、その間にWOWOWで放映されたドラマも見た。未契約なので、知人に頼んでCDに焼いてもらって見た。それを今、また見直しながら、このブログを書いている。

我ながら、あきれている。ファクトにこだわるのは潔癖な職業意識のなせるわざだが、そこに必要性、優先度、緊急性の判断が入っていないのは問題だ。人間は常に合理的な行動をとるものではないという半面真理を地で行っている。まあ、そういうこともある。

広告業界を舞台に展開する長編ミステリー。内容は再読、初回読了時に記した感想に委ねるが、WOWWOW自主製作ドラマ「シリウスの道」(08年9月14日放映、160分、主演・内野聖陽)を見ながら、本とドラマとではこれほど違うものなのかかなり衝撃を覚えた。幹の部分は同じだが、枝葉が丸で違う。がっくりきた。

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