「小江戸はつかり温泉」(埼玉県川越市)

田んぼの中に温泉が・・・

 

結局、平林寺は門前でうどんを食べただけでおさらばし、当初予定した川越市のスーパー銭湯「小江戸はつかり温泉」(同市渋井)を目指した。少し手前にある「むさし野温泉彩ゆ記」(所沢市南永井)に行くことが最近は多いのだが、何回も行っていると、つい他の銭湯も味わってみたくなってくるのが悪い癖だ。

ウェブで検索していて引っ掛かったのがこの「小江戸はつかり温泉」。値段をみれば、大体施設内容を想像できるものの、それでも新しい発見はあるものだ。露天は「さらさらの湯」と「ざぶーんの湯」があって、奇数日の男湯は「ざぶーんの湯」。

最初は何のことか分からなかった。一番奥の滝見風呂でくつろいでいたら、ざぶーんという大きな音がした。何事かとのぞくと、屋根の上に乗っかった大樽からお湯が豪快に、それこそ滝のように落ちる音だった。お湯が樽にいっぱい貯まると、樽が傾き、滝のように落ちる。大体10分ごとに落ちる。

単純と言えば、単純な仕掛けだが、これがなかなか見ていてあきないのだ。素っ裸で、簡易ベッドに寝っ転がりながら、大樽が傾くのを待つ。そして絵に描いたように樽がひっくり返る。何度見ていても豪快だ。父親に抱かれた子どもが露天に入ってきて、ちょうどそのタイミングで大樽からお湯がどっと流れ落ちた。

それを見た子どもがびっくりして泣き出した。なかなか泣き止まない。笑ってはいけないと思いながら、つい笑ってしまった。サウナで一緒になった古老によれば、埼玉県入間市の醤油屋が経営している銭湯なので大樽が使われているとか。醤油樽だった。

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