2012年米大統領選挙の意味

中山俊宏青山学院大学教授(左側)

 

テーマ:2012年米大統領選挙の意味
会見者:中山俊宏青山学院大学教授

●2012年米大統領選がどういう意味を持った選挙だったのか。2008年の構図はあり得ない。オバマ大統領は分裂する米国を背景に勝つと予想され、予想通りの勝利を収めた。勝負としてみれば、予想外の完勝だった。小さな得点を積み上げた完勝。

●前回の勢いはなかったが、高い高感度を背景にパーマネント・キャンペーンを実施。地上戦と組み合わせて徹底的な組織選挙・データ選挙を展開。選挙事務所の数はオバマ陣営599に対し、ロムニー陣営は300と倍だった。

●勝因はパーマネントキャンペーン、ヒスパニック票・女性票・LGBT票の獲得、ディベートにおける敗北が逆に引き締め効果をもたらしたこと、ハリケーン・サンデー。初めて投票総数の10%を突破したヒスパニック票などの新しいアメリカを象徴しており、それに対応できた。これらは米政治の地平を大きく変えてくる指標。今後のカギを握る。

●2期目の優先課題は経済対策(オバマケアのフォローアップ、オバマ・レガシーの完成)、不法移民対策、3期目対策。オバマ2期(8年)の次ぎも民主党政権継続を狙う。

●共和党は深刻な状況に直面している。ブッシュ時代に比べ、保守であることの意味が不安定になっている。ティーパーティー運動は党内の鬼子。新しい時代に対応できていない。

●連邦議会選挙結果は上院で民主党が、下院は共和党がそれぞれ多数派を維持し、選挙前と同じ構図でねじれたままになった。オバマ大統領はもはや再選を考える必要がなくなった。大胆にいくか、慎重にいくか。共和党が徹底した拒否路線をとるか、妥協路線に転じるか。共和党議会指導部がどう出るかにかかっているが、いずれにせよ厳しい政権運営を強いられる。

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