「地域再生」と「鉄道の進化」に向け限りなき前進=JR東日本

「グループ経営構想Ⅴ」を語る冨田哲郎JR東日本社長

 

テーマ:「グループ経営構想Ⅴ」~限りなき前進~
会見者:冨田哲郎JR東日本社長
2013年1月23日@日本記者クラブ

国鉄改革によりJR東日本が誕生したのは1987年4月1日。冨田社長(60)が国鉄に入ったのは昭和49年。国鉄マンとして13年間勤務し、民営化されてから26年経つ。鉄道マン人生は39年間。昨年4月から現職。3.11を「第2の出発点」と位置づけ、役割を見直し、何を目指すかについて通算5回目となる経営構想「グループ経営構想Ⅴ」を策定。会見ではメモを見ることなく、鉄道マンとしての考えを熱く語った。

●国鉄改革の目的は鉄道再生と鉄道の復権の2つ。それが「第1の出発点」とすれば、2011年3月11日に起きた東日本大震災は「第2の出発点」だ。大震災による損害は3000億円以上に上るが、こうした数字はこれから回復できる。われわれはマイナス以上の教訓を得た。インフラ企業としての役割、使命を改めて認識し、責任を果たしていきたい。

●「究極の安全」に向けた使命を担っていく。安全は守るものではなく、作り上げるものだ。総額3000億円を投じて耐震補強等を行う。首都直下地震対策:約2360億円(盛土の補強、電化柱の補強・門型化)、東日本大震災を踏まえた対策:約650億円(高架橋柱の耐震補強の拡大・前倒し)、地震観測体制等の強化:約40億円。

●東日本の鉄道収入の7割は首都圏の在来線(JR東海は新幹線が9割)。よって東京圏ネットワークの充実を図りたい。14年度には東北縦貫線が完成し、南北軸が確立できる。中央線等も改善するとともに、直通運転強化により東京メガループの充実を図る。14年度に北陸新幹線金沢開業、15年度に北海道新幹線新函館開業により都市間ネットワークを拡大する。

●沿岸被災線区の復旧、駅を中心とした魅力あるまちづくり、観光流動の銅像により地域との連携を強化し、地域の活性化を推進していく。

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