鳥インフルエンザH7N9

会見する尾身会長

会見する尾身会長

 

テーマ:危機管理としての感染症対策について
会見者:尾身茂新型インフルエンザ等対策有識者会議会長
日本記者クラブ@2013年5月13日

●インフルエンザの歴史は歴史は古く、紀元前412に古代ギリシャの医者・ヒポクラテスの文献にも「ある日突然、多数の住民が高熱を出し、震えがきて咳が盛んになった。この不思議な病は住民たちを脅えさせたが、あっといむ間に去って行った」とあるほどだ。源氏物語にも「しはぶきやみ」(夕顔の巻)の表現が出てくる。近年を見ても、毎年平均1つは新しい感染症が出現している。

 

●インフルエンザウイルスはいろんなタンパク質で構成され、重要なのはHA(血球凝集素)とNA(ノイラミニーゼ)の2つ。抗原性によりA型、B型、C型の3タイプに分かれ、このうちA型が人畜共通感染症を引き起こす。パンデミックを起こす。HAは16亜型、NAは9亜型あり、鳥では掛け合わせた144すべての亜型が見つかっている。

インフルエンザウイルスの構造

インフルエンザウイルスの構造

 

●A型インフルエンザ(家禽、家畜、ヒト)はすべてカモの腸内ウイルスに由来する。水鳥や渡り鳥に存在し、多くは不顕性感染。罹っても症状が軽い低病原性。H5およびH7亜型のように例外的に高病原性のものもある。高病原性か低病原性かはHAタンパクのアミノ酸の配列の違いによる。

●20世紀にはスペイン風邪(1918年、4000~5000万人死亡)、アジア風邪(1957年、2100万人死亡)、香港風邪(1968年、100万人死亡)が大流行したが、その後40年近く大流行が発生していない。

●2009年5月の新型インフルエンザ(H1N1)は豚由来。兵庫・大阪で起きた第1のヤマは強力な公衆衛生対策の結果、いったん封じ込められた。その後感染が拡大し、7月22日までの累計発症報告数は5022人に上った。しかし、之は別系統のウイルスによりもたらされた。

●中国で発症しているのは鳥インフルエンザウイルスH7N9。

 

 

 

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