新宿タンメン

生まれて初めて食べたタンメン

生まれて初めて食べたタンメン

 

人間は食べ物に関して、意外と保守的だと思う。あえて冒険しないという意味だ。店に入ってメニューを広げて、「さて何を食べようか」と詳細に検討して結果、オーソドックスというか、定番というか、最終的にいつも食べている代わり映えのしないものを頼むことがほとんどだからだ。

この世に生を受けてまもなく65年。この世に「タンメン」なる食べ物が存在することはもちろん知っていたが、あえて食べてみようとはしなかった。どうも、関西には関東ほど「タンメン」は普及していないような気がする。関西でも田舎出身だから、余計そう思うのかもしれない。私の場合は極端だと思うにしても、「餃子」の存在を知ったのも関東に来てからだった。

さてタンメンだ。あえて挑戦してみようと思ったのは、新宿西口地下街を歩いていて、「老麺処 圓」で「新宿タンメン」なる言葉を知ったからだ。西口地下街はしょっちゅう歩いているが、ちょっと奥まったところ(西口地下街1号小田急エース北館東)にあるこの店がいつも不思議に客が立て込んでいることに気づいた。

勇を鼓して一度入ったことがあったが、込んでいて、そんなに店内が広くもないので、窮屈さを嫌って、結局食べないままになった。そのときから、どういうわけか、店の存在と新宿タンメンの名前が気になっていた。

たまたまこの日、入る機会を得た。そして念願の新宿タンメンを食べた。意外とおいしかった。野菜たっぷりの塩味ラーメン。麺ももちもち感があってひと味違った。800円は”新宿価格”だろう。半タンメン+半チャーハン、半タンメン+餃子3個などレディース向けもあるせいか、女性客も多い。1日分摂取量350gの野菜は確かにモヤシ系が多いが、許容範囲。

それにしても、ラーメンの世界は奥が深い。同じ塩味でも「タンメン」は「塩ラーメン」とも違うらしい。よく分からない。調べてもすぐに頭に入らない。

タンメン:炒めた野菜に鶏ガラスープを入れて、塩で味を付けたラーメン。発祥は横浜の一品香(野毛)。
中国のタンメン(湯麺):スープだけで具材の入らないラーメン。汁麺の総称。
塩ラーメン:塩だれをスープで割ったラーメン

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