東京獺祭の会

「山口の山奥の小さな酒蔵」がキャッチフレーズ

「山口の山奥の小さな酒蔵」がキャッチフレーズ

 

あいさつする桜井博志社長

あいさつする桜井博志社長

 

会場は大盛会

会場は大盛会(都市センターホテル)

 

 

「獺祭 磨きその先へ」は1人一杯

「獺祭 磨きその先へ」は1人一杯

 

「東京獺祭の会」が都市センターホテル(千代田区平河町)で開催された。2004年から毎年開催されており、今年で12回目だという。いわば獺祭ファンの集いで、顧客基盤だ。主催者は獺祭の蔵元「旭酒造」(山口県岩国市)。

それにしても、盛会ぶりに驚いた。ホテルに入ってすぐ、特設クロークにずらり行列ができていた。4000円の会費を払って参加しようとする人が多い。女性客も多い。いくら飲み放題とはいえ、4000円を払ってまで参加するというのはよほど獺祭が好きだからにちがいない。

獺祭は大吟醸。酒米でも山田錦しか使用しない。しかし、山田錦は減反政策の制約もあって生産量が限られていた。近年の大吟醸ブームで山田錦の奪い合いが起こり、獺祭の生産も限界があり、欠品は今も続いている。

挨拶に立った桜井博志社長によると、「昨年の山田錦の生産量は48万俵(1俵=60kg)に達した。うちは全国生産量60万俵を目指すと大風呂敷を広げてきたが、恐らくできないと思っていた。それが1~2年ぐらいで達成できそうな雲行きだ」という。

農業関係者の中には100万俵達成も夢ではないと強気な見方をする向きもあるようだ。100万俵なら、食用米の1%に相当する。しかし、桜井社長は「今はどの酒蔵も山田錦に群がっているが、一本調子ではいかないのではないか。需要が落ち込んだ場合、一波乱あるかもしれない」と指摘する。

獺祭は最近の日本酒輸出ブームに火を付けた。総理官邸で外国人のお客を迎える際に出される日本酒は獺祭に決まっているという。今のところ向かうところ敵なしの獺祭だが、次から次へと新顔が出てきているのも日本酒業界。日本酒も変わってきている。社会も変化してきている。

消費者は意外と浮気性だ。獺祭ファンをいつまでつなぎ止めることができるか。社員杜氏や四季醸造(通年生産)などで従来の日本酒造りの手法を破るところから獺祭は生まれた。獺祭の挑戦は今後も続く。

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