読響カレッジ「ドヴォルザーク交響曲『新世界から』」

 

春日に来たのはこれを聴くため

春日に来たのはこれを聴くため

 

本番のコンサート開演までずいぶん”待ち時間”が長かったが、午後7時開場。開演は8時だったが、その前に7時半から20分程度、指揮者とのトークがあった。演奏も1時間弱の「1曲入魂」だとかで、「読響カレッジ」と銘打っているゆえんだ。チケット料金もS5100円、A4100円、B3000円とお手頃だ。

演目は「ドヴォルザーク交響曲第9番ホ短調作品95『新世界から』」、指揮はドイツで研鑽を積む新鋭・石川星太郎氏(30)。とにかく若い。現在デュッセルドルフのロベルト・シューマン大学指揮科の学部生でありながら、同科の助手を務めている。

アナウンサーの中井美穂氏とのトークで、「音楽は言葉がベースである」ことを肌で感じる毎日だと語った。ヨーロッパの音楽を現地で日々考えながら学んでいる人物が指揮をするのだから、表現にもヨーロッパの空気や匂いが漂っているはずだ。

アントニン・ドヴォルザーク(1841~1904)は、チェコの国民楽派を代表する作曲家。解説書によると、ドヴォルザークはプラハ近郊の村の宿屋兼肉屋に生まれ,オルガン学校で学び、卒業後はオーケストラのヴィオラ奏者になった。1875年にオーストリア国家奨学金を獲得し、審査員のブラームスの後押しを得たことが飛躍のきっかけとなった。

1892年にアメリカに渡り、滞在2年半の間に、交響曲「新世界から」などの代表作を作曲。「アメリカで知った黒人霊歌や伝統音楽の要素と故郷ボヘミア色を融合させた名作を残した」。生涯に9曲の交響曲を作曲したが、8曲目までは自国で書いた。アメリカで書いた9曲目が「新世界から」だった。

第1楽章:アダージョ~アレグロ・モルト。導入部。

第2楽章:ラルゴ。郷愁に満ちた緩徐楽章。イングリッシュ・ホルンが奏する主題は、後に歌詞が付けられ、「家路」の名で普及した。

第3楽章:モルト・ヴィヴァーチェ。大地が踊っているように。

第4楽章:アレグロ・コン・フォーコ。機関車の動輪が動いている様子。

 

 

コンサートも終わって

コンサートも終わって

 

アンコールはこれでした

アンコールはこれでした

 

とにかく分かりやすく、日本人にも馴染みがあって、起伏の大きな楽しい曲だった。読響で一番演奏回数の多い楽曲だったという。ベートーベンの「運命」、シューベルトの「未完成」と並んで、三大交響曲の1つだ。

アンコールはドヴォルザークの名を上げた「スラヴ舞曲集」の中からの選曲だった。

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