『海街diary』

 

「海街diary」(ギンレイホール)

「海街diary」(ギンレイホール)

 

作品名:『海街diary』(うみまちダイアリー)
原作:吉田秋生(『海街diary』小学館「月刊フラワーズ」連載)
監督・脚本・編集:是枝裕和
キャスト:綾瀬はるか(香田幸)
長澤まさみ(香田佳乃)
夏帆(香田千佳)
広瀬すず(浅野すず)
2015年/日本映画/128分@ギンレイホール

しっかり者の長女・幸(さち)と酒好きで年下の男に弱い次女・佳乃(よしの)、いつもマイペースの三女・千佳(ちか)。鎌倉の祖母の残した家で暮らしていた3人のもとに、幼いころに別れたきりだった父が残した”異母妹”を迎えることになり・・・。海の見える町に暮らす姉妹たちの織り成す清新でリアルな家族の絆の物語。

原作の吉田秋生(よしだ・あきみ)氏は1956年8月、東京都渋谷区生まれの女性漫画家。デビューしたのは1977年に発表した『ちょっと不思議な下宿人』。『カリフォルニア物語』『BANANA FISH』『ラバーズ・キス』など多くの代表作がある。『吉祥天女』で第29回、『YASHA-夜叉-』で第47回漫画賞を、『海街diary』で第11回文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞を受賞。

だから漫画家としてのキャリアは古い。そう言えば、昔、小学館の編集者と付き合っていたとき、新しくコミック誌の担当になったと言って『カリフォルニア物語』や『BANANA FISH』を何冊ももらったことがあった。

私はほとんど読まなかったが、子どもたちはしっかり読んでいた。今も家の中に何冊も残っている。そんな有名な人だとは知らなかった。

映画を見ることになったのはギンレイホールのパスポート会員になったから。1万円(+税)で1年間何本でも映画を見られる。見落としても名作ならここで復活観賞できるのがいい。

原作を読んでいないので分からないが、出来上がった映画は原作とはまた違う4姉妹の物語になっているようだ。是枝監督は「はじめは原作のシーンを並べ替えるだけで作ろうと思っていました。でも次第に原作にはない部分も含めて脚本にしていこうと考え方を変えたんです。原作はとても魅力的なモノローグやト書きが印象的ですが、まずそこに頼るのをやめてみようと」

「原作を読みながら、これはすずという少女をまわりの人たちが見つめていく話なのだと思いましたが、映画としては幸とすずの話に主軸を置いたつもりです。ふたりがいて、その横に佳乃と千佳がいて、母親や大祖母や二ノ宮さんがその周辺にいて・・・・そういった人たちをどう彼女のまわりに配置していくかを考えました。ある意味、これは女性たちの物語だと思います」(パンフレットの監督インタビュー)

この作品は4姉妹だが、2姉妹を描いた大林宣彦監督が広島県・尾道市を舞台に撮った『ふたり』(1991年、原作赤川次郎、石田ひかり主演)を思い出した。女兄弟ばかり、それも4人で暮らすというのは全く想像できない。

 

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

東京日誌Ⅲ

Previous article

イブイブXマス会