「歳々年々、人同じからず」
フリーでアルバイト的に働いていた組織のトップが交代することになり、関係者6人でささやかな集まりを持った。季節はまもなく、「年々歳々、花相い似たり 歳々年々人同じからず」(唐詩選)の春だ。
会社の人事はもう出ているはずだ。4月からの異動が決まっている人はその準備で忙しい。桜の咲く頃には新天地で、新しい仕事に取り組んでいることだろう。
会うは別れの始まりでもある。新天地では新しい何かが待っている。そんなワクワク感を持ちたくても持てなくなる時期もやってくる。会社勤めを終えて、シニアとして10年ほども働けば、すぐに70歳代だ。
「もう少し働きたい」という気持ちを引きずりながら、いつかはその日の来ることを待つしかない。「どうせ、その日が来るならば、その時までは、ジタバタしてみるのも悪くはないな」。そんな気分も消えない。なかなか老境の境地にたどり着けない。青臭く、どろどろしている。難しいものだ。
個室処稲田屋はなれ霞が関店(千代田区内幸町イイノダイニング地下1階)。鳥取県米子市の老舗酒蔵・稲田本店が首都圏で展開する飲食店「稲田屋」ブランドの1業態。2011年に「稲田屋はなれ八重洲店」をオープンし、霞が関店は2店目だ。
人口の首都圏集中が加速し、地方では商売にならない。才覚があって野心を持った事業家は首都圏に打って出て、市場を開拓するしかない。焼き鳥屋チェーンも同じだ。果たして、その中でどれだけ根付くのだろうか。