ながら花見
国立研究開発法人「科学技術振興機構(JST)」研究開発戦略センター(CRDS)の取材が終わったあとは特に予定がなかった。天気も良かったので市ヶ谷から飯田橋に向かってぶらぶら歩きをした。
桜もいよいよ満開。日本はどこに行ってもこの季節は花見だ。花の下でじっくり宴会をやるのも一興だが、ぶらぶらと「ながら花見」も悪くない。どこにいても、花見ができる。
市ヶ谷駅からお堀に沿って飯田橋方面に向けて歩いた。「外堀公園」の名前が付いていた。飯田橋駅から四ツ谷駅にかけては旧江戸城の外堀が今も残っている。いつもは外堀通りを歩いているので、めったにこの公園は通らない。
ちょうど真ん中あたりに新見附橋がお堀をまたいで架かっている。そこから来た道を振り返る。中央線の電車と相まってなかなかの写真スポットだ。
振り向いて飯田橋方面を見ると、見事な眺めだった。川面に垂れ下がって乱れ咲く桜とお堀の水面のコントラストが美しい。
外堀通りからお堀を見下ろすとボートが何艘か浮かんでいた。今はただ乗っているだけの少年もしばらくすれば、立派な漕ぎ手になっていることだろう。一緒に乗っているのはもう母親ではないかもしれない。
神楽坂下には東京水上倶楽部の営業する「CANAL CAFE」が営業している。創業1915年。東京で最も古いボート場だ。カフェは行列ができていた。