災害救助用クラッカー/アルファ米
練馬区高松地区の地区祭が23日、すぐ裏の高松小学校の校庭で実施された。よく晴れた1日だった。5年間閉鎖された食物保管庫の食料を民間に開放するためのもので、5年間保管用の食料を4年目に開封し、民間に開放する。本当は来年まで大丈夫ながら、そうではなく1年前に開放する。
災害救助用クラッカーはいけた。成分も5年間もたせるため塩分がたっぷり。文字通り非常食だった。
もう1つは災害救助用アルファ米。お米を美味しく炊き上げた後、乾燥させたアルファ米は、お湯か水を注ぐだけで、煮炊きせずに美味しいご飯が出来上がる、不思議なご飯。
アルファ米の「アルファ」とは、お米に含まれる「デンプンの状態」を示している。お米は70~80%がデンプンでできている。生デンプン(生米)は、そのまま食べてもまず消化しにくいため栄養になりにくいが、水を含ませ熱を加えると、美味しくて、しかも消化しやすいデンプンに変わる。これを「アルファ化デンプン」という。
しかし、この生デンプンに再度、熱を加えると、再び「アルファ化」に変化し、柔らかいお餅、ふっくらとしたご飯に戻る。このように、デンプンとは非常に面白い特性を持つ物質。この面白い特性を生かした食品のことをアルファ米と呼ぶ。
アルファ化したご飯は水分を除く(乾燥)と、生デンプンへ戻らず「アルファ化デンプン」の状態を保ち続ける。そして、このアルファ米にお湯やお水を加えると、煮炊きせずとも、軟らかく美味しいご飯が出来上がるという訳だ。
デンプンには消化しやすい状態と、しにくい状態があることを発見したのは1930年代にオランダの物理学者カッツ博士だった。
お米を美味しく炊き上げた後、乾燥させたアルファ米をお湯か水を注ぐだけで、煮炊きせずに美味しいご飯を出来上がらせたのがこれだ。宇宙日本食、清掃登山、南極越冬隊、そして災害救助用などに使用される。