海賊とよばれた男

 

「海賊とよばれた男」のパンフレットは立派だった

 

テーマ:『海賊とよばれた男』(講談社)
著者:百田尚樹
監督:山﨑貴

 

出光佐三(いでみつ さぞう)。1885年(明治18)、福岡県宗像郡赤間村(現在宗像市赤間)に生まれる。神戸高等商業学校(現神戸大学経済学部・経営学部)を卒業後、1911年(明治44)に門司市(現北九州市門司区)に出光商会を創業。下関を中心とした北九州工業地帯で石油販売業を開始する。

その型破りな発想で次々と革新的な販売政策を展開し、販路を満州など中国大陸や台湾に拡大。経営の基盤を固めた。終戦により、すべての海外での事業資産を失うも、GHQ占領下でラジオの修理販売事業、旧海軍備蓄タンクの残油回収作業に社員一丸となって従事し、ついに1947年(昭和22)に石油業に復帰した。

1953年(昭和28)には、自社保有タンカー「日章丸」を秘密裏にイランに派遣し、当時英国による経済封鎖に苦しんでいたイランからの石油輸入に成功した。「日章丸事件」として世界の注目を浴びた。

その後も国内に製油所を次々に建設し、戦後日本の石油産業と経済の発展に大いに貢献した。「人間尊重」「大家族主義」をモットーとし、終戦直後の混乱の中でも店員(社員)を一人も馘首(解雇)しないなど、独特の経営手法を取った。1981年(昭和56)、95歳で死去(モデルになった出光佐三)。

 

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