著者デビューの方法
「著者デビューの方法」と題して作家、鬼塚忠(おにつか・ただし)の講演会が東京千代田区の日比谷図書文化館で開かれた。4階スタジオプラス(小ホール)で、参加費1000円。
自分で本を出してみたい!でもどうすれば、と言う人のために、出版から販売までのノウハウを学ぶ入門講座だった。著者デビューしたい人が30人集まった。全部が全部著者になりたい人だった。
作家のエージェントであり、自身も作家である鬼塚忠氏が多くの新人作家をデビューさせ、ベストセラー作家に育て上げた経験を踏まえて、著者デビューのコツを伝授した。
講師の鬼塚忠氏は作家のエージェント会社であるアップルシード・エージェンシー代表取締役で、自らも『花戦さ』(角川書店)や『ザ・エージェント』(ランダムハウス講談社)、『Little D』(ポプラ社)などの著作を持つ。
この日は著者デビューの6つのポイントを話した。
1.何のために出版するのか。
2.出版するにはどうすればいいのか。
・企画書→出版社/編集者→企画会議→書く→売る
・企画書を作る-1冊の本を作るのに300万円かかる
いかにして損をしないでコストを回収できるか
タイトル、サブタイトル、キャッチコピー、企画書、プロフィール、目次、サンプル原稿
以下のうち1-2がないと企画会議は通らない
1.テーマがばしっと決まっている(テーマ)
2.なぜあなたが書いているのか(課題)
3.誰が買うのか(読者層)
4.それは面白いのか(切り口)
5.なぜ今出すのか(時代性)
3.企画書を売り込む
・文芸は原稿がないと話にならない
・それ以外は企画書次第
・損益分岐点は5000部
・出版社は書店員が気にする
・読みやすい文章を書く(サンプル原稿)
4.文章を書く
・設計図ができていない限り、家を建てるな
・目次に納得しないと本文を書き出さない
・モデルとなる本を決め、それをパラパラすると文体がぶれない
5.編集する
・1冊の本は8万字
・社会人で本を書くのは時間との戦い
6.推敲する
書いたら推敲する。3人くらいのプロに有料で意見を求め、リポートを出してもらう。
・ワード見出し機能
・グーグルドキュメントのボイス入力
7.著者が動く
・出版社は動かない。著者が動くことが重要だ
・露出×係数(情報を買って本を買う人)
・1万部は売れないと社会がざわつくことにはならない