カシオ、表面に凹凸を再現できる2.5Dプリンターを開発
第28回設計・製造ソリューション展(2017年6月21日~23日)が東京ビッグサイトで開催され、カシオ計算機(東京都渋谷区)が独自の印刷技術によって紙の表面に微妙な凹凸を再現できる「デジタルシート」を展示した。世界初の技術で、同年7月から販売を開始する予定だ。
シート表面の凸部の高さは最小で0.1ミリから最大1.7ミリまで制御できる。昨年も同じ技術を発表したが、出力物である凹凸を持ったシートを「デジタルシート」として主役にした点が異なっている。
「モノを形成していく過程で最も重視されているのは、そのモノの表面の表現。デジタルシートを使えば、大きな差異化のポイントになっている表面形状や手触り、触感の試作プロセスを、より早く、短時間かつ低価格で行える」という。
7月に発売するデジタルシートのプリンターは、印刷機や赤外線照射を行うフォーマー、制御用のPC、表示板ディスプレイなどが一体になったオールインワン機で、価格は500万円。出力サイズはA3とA4の2種類。
「世界のプリンターは2.0Dプリンター全盛時代。これを2.5Dプリンターに変え、世界の2.0Dプリンターを駆逐したい」(寺田秀昭カシオ計算機執行役員)としている。