習体制のブレーン、自信満々で「強い中国」を語る

 

胡鞍鋼清華大学教授

 

ゲスト:胡鞍鋼清華大学教授
テーマ:2期目の習近平体制
2017年11月8日@日本記者クラブ

習近平政権のブレーン。「毛沢東が起国、鄧小平が豊国、そして習近平が強国を実現する」「所得倍増は日本に学んだが、今や『先生』を超えた。次は米国を超える」「中国共産党がなければ人類運命共同体もできない」。自信満々の口調で習時代を語った。

中国の第19回共産党大会(11月18~24日)を前に、習政権のブレーンといわれる胡教授が2期目の習近平体制を特徴づける思想および理論の内容を中心に会見した。

中国19党大会はなぜこれほど世界から注目されているのか。世界約240カ国から合計855の電報が送られ、うち814は国家元首・首脳・政党・組織など政治指導者からだった。これは記録だ。国外からの取材記者団も134カ国、1800人を超えた。

西側諸国の中国崩壊論、中国脅威論、中国覇権論といった予測はことごとく破綻したのではないか。予想外のことが起こっている。日本では特に崩壊論が強かったが、まさに実践を持って崩壊論を崩壊させた。これは重要なことだ。

2つの宣言が最も重要な内容だ。1つ目は現代における共産党宣言、2つ目は「人民を中心とする政治」を行うという人権宣言。西側諸国でいう一部の人権ではなく、中国14億人すべての人権だ。

「新時代」と「新目標」について話したい。中国は新しい時代に入った。国家には国家発展ライフサイクルがあり、黎明期、成長期、繁栄期、衰退期の4つがある。中国は今や繁栄期に突入した。2012年は中国を強くする責任を習近平が担う転換点となった。

一方、米国は「衰退期に入った」とTime誌は書いている。中国の政治的、経済的革新が中国を何よりも強くし、革新ができないことを米国が認めた、ということだ。

中国共産党がどうやって政権を運営しているのか。オバマ前米大統領は詳しい。

18代大会で初めて打ち出したのが4つの強い国で、人材強国、社会主義文化強国、海洋強国だった。19代になると、13分野で強い国を目指す。製造業、科学技術、品質・・・など。これから披露されていく。

中国はそれなりの暮らしを営める「小康社会」から、豊かさを実感できる「共富時代」に歩みを始め、中国が世界の中心になっている。2016年に中国銀行の総資産額は米国の銀行の2倍を超えた。

そうした中から「一帯一路」という習近平計画が生まれ、人類がともに発展していく「共有主義」も出てきている。歴史的な使命を持っている。

新時代における中国の共産党。中国共産党を知ることができなければ、中国を知ることはできない。共産党がなければ、強い中国はなかった。共富時代もこなかった。近代化に向かう中国もなかった。中国共産党がなければ、人類運命共同体を目指すこともなかった。

中国共産党に対しては色眼鏡をかけてみている。理解できていないためではないか。何故重要なのかは革新を持つからだ。

習近平の思想と手法を理解できなければ、どうやって中国と付き合うのか。一番力を入れているのはアメリカのシンクタンクや重要メディアだ。一番強いパイプを持っている。

「中国の黄金時代」を率いるにふさわしい「黄金のリーダー」こそが、まさに習近平である。

強い中心×強い集団指導×良い指導体制=指導集団の黄金指導力

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

花/木/樹

Previous article

実りの秋