『広辞苑』第七版

 

リブロ光が丘店で

 

「辞典と言えば広辞苑」10年ぶりの最新版がこのたび堂々登場した。事前注文はできなかったが、発売開始後2週間弱たって普及版(本体8500円+税)をようやく買った。机の上に置いておくだけでも気分が良い。

新たに1万項目を追加し、総項目数は25万。大変な数だが、その中で2つ記述に誤りが指摘され、版元の岩波書店は「重版で修正したい」と指摘。フェイクニュースがあふれる中で社会的インパクトを及ぼしている。

1つは新たに盛り込まれた性的少数者の総称「LGBT」。レズビアン(L=女性同性愛者)、ゲイ(G=男性同性愛者)、バイセクシュアル(B=両性愛者)と身体の性と自己認識の性が一致しないトランスジェンダー(T)の総称だが、第7版では「多数派とは異なる性的指向をもつ人々」と説明されている。しかし、ネット上などで、トランスジェンダーと性的指向とは直接関係しないなどと指摘されていた。

もう1つは「しまなみ海道」。ここは愛媛県今治市の「大島」を経由するとすべきところを山口県「周防大島」経由と誤記した。これもネットで話題となった。

「大東文化大の山口謠司准教授は『間違いが分かった以上、早急に対応が必要。多くの人で議論をすることで、より辞書としての精度が高まっていく』(時事通信、2018/01/23)。

ネットで誤記情報が話題になるだけでも広辞苑の存在は大きいと言えそうだ。

 

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