運転免許更新のための「高齢者講習」

 

高齢者講習は北豊島園自動車学校で行われた

 

警視庁運転免許本部運転者教育課(品川区東大井)から免許証更新のために「高齢者講習」(70歳から74歳が対象)を受講する必要があると葉書が来た。今年7月に70歳になる。葉書が来て初めてそんなものがあることを知った。

この「高齢者講習」は平成10年(1998)から75歳以上を対象に行われている。平成15年には70歳以上全員が対象になり、さらに昨年7月以降、75歳以上は高齢者講習に加えて認知機能検査も必要とされるよう道交法が改正された。

高齢者の絡むトラブルは年々頻発しており、最も多いのがアクセルとブレーキのペダルの踏み間違い。次いで多いのは高速道路の逆走だ。自分では大丈夫だとは思っているかもしれないが、多い。

こういう制度があるのは日本くらいだと思うが、講習を受ける場所が自動車教習所、最初に多額の料金(4650円)を徴収されることを考えたら、高齢者のためと言いながら、実際は教習所支援もあるなと考えざるを得ないのが実情だ。

2時間講習は運転適性検査(30分)と座学(30分)および実車指導(60分)。教習所内では「普通走行」はまずない上、バック運転も文字通り形だけ。実車指導とは言いながら、ほとんど意味のないことを行っているうちに終わってしまう。

自動車保有台数も減少し、車に関心を持たない若者も増えている。教習所も増えていない。それなのに、講習は必須で、予約が取りにくい。免許は準備。視力が落ちていることも知った。こんなことも普段はあまり気にしない。更新に行った際に驚いても始まらない。

免許に対する意識を再確認する上では意味のあることとはいえ、よく分からない仕組みだと思った。そんなことを思いながら「高齢者講習終了証明書」をもらった。

これで免許更新前に違反を犯したら、何のために講習を受けたのかということになりかねない。心しなくてはなるまい。これが講習を受けたメリットかもしれない。

 

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