社友会

 

時事通信ビルは結構大きなビルだった

 

時事通信ビル/時事通信ホール

 

時事通信社の社友会が行われた。会社を辞めて10年。社友会には勧められ、10年ぶりに入会し、初参加した。

人間がひねくれてくると、誰からも相手にされなくなる。ジジババすらも言ってもらえない。そう思っていたのに10年ぶりの参加でも、「久しぶりだね」と声をかけてくれる人がまだ何人もいたのは感謝すべきだ。

社友会への入会はこちらで「拒否」していた。しかし、あんまり拒否し続けるのも大人げないと思い直して、会社を辞めて10年になるのを機会に入会を決意した。

やはり人間関係は重要だ。知っている人がいることだけでも重要だ。そうでなくても知らない人のほうが多くなるからだ。

「(日本記者クラブの)試写会で後ろ姿を見掛けましたよ」「今は高尾の観光事務所で週1回働いています」「(時事の刊行物に私が書いている)原稿を読んでいますよ」「商品経済部では2年お世話になりました」などの声が掛かった。

そんな言葉を聞いて、自分がまだ忘れられた存在でないことに気付いた。嬉しかった。この会社にお世話になって嬉しいこともたくさんあった。自分の人生だった。

しかし、まだ自分と相性や気分と合わなかった人などとは虚心に近づくことができない自分がいる。何かを意識している。人間というのは難しいものだ。どうしたらそんなものを忘れて無心に話せるのだろうか。

一方で、ある先輩から書けなくなってきたことについて、「情報密度の低下」を指摘された。これは自分でも感じている。最先端の知識を得るのは涙ぐましい努力が必要だ。シンポジウムに参加したり、大変な努力が必要でもある。できるだけそうした努力を続けたい。

社友会の会員数は391人(今年3月末現在)。最高年齢は103歳。90代は46人もいる。平均年齢は79.8歳だ。「現役よりOBのほうが元気」といわれるのはやはりまずい。

 

講演する田坪睦氏

 

通常総会に先立って午前11時から「トランプ政権の1年とこれから」と題して時事通信社外信部の田坪睦氏(元ワシントン支局長)が時局講演会を行った。

ウソを付く政治家は信じられないが、トランプ大統領は「本当に簡単にウソをつく。息を吐くようにウソを付く」人だと田坪氏は指摘した。こんな人が世界最強国の大統領になった不幸は図りしれないとも語った。

「ポリティカル・コレクトネス」という言葉がある。公民権運動や女性解放運動、ゲイ解放運動など差別是正運動の流れのなかで生まれた。マイノリティーや弱者に寛容になろうとの呼びかけだ。

それがトラップ大統領の誕生とともに、ウソでも何でもよいから、スカッとしたことを言う人には拍手を送るようになっている」という。

こういう人を大統領に選んでしまった国は実に不幸だ。もう二の句が告げられない。

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