「輝ける人生」

 

輝ける人生(ギンレイホールの案内版)

 

作品名:輝ける人生
監督:リチャード・ロンクレイン
キャスト:イメルダ・スタウントン(サンドラ)
ティモシー・スポール(チャーリー)
2017年イギリス映画(114分)@飯田橋ギンレイホール

 

「35年間専業主婦として支えた夫がナイトの称号を授与され、”レディ”となったサンドラ。順風満帆な人生に見えたが、記念すべき日に夫と親友の浮気現場を目撃する。地位や年齢にとらわれず自由に人生を楽しむ姿を、ダンスナンバーに乗せて英国の名優だちが描いた人生賛歌!」(ギンレイ通信Vol205)

物語の最初はよくある悲しい熟年離婚話だが、その後がちと違う。傷心のサンドラが逃げ込んだのはあまり折り合いのよくなかった独り暮らしの姉・ビフの家。ビフの周りはざまざまな問題を抱えたシニアばかり。しかし、ビフは何も悔いない。

ビフが通っていたのが趣味のダンス教室。サンドラは教室に通うチャーリーと打ち解けていく。チャーリーは認知症の妻を療養施設に入れるため自宅を売却し、ボート暮らしだ。でも彼はいつかこのボートでドーバー海峡を渡ってフランスに渡ると夢を語っていた。

人生は計画通りには行かない。しかし、新しい可能性や救いがあることも事実だ。原題はFinding your feet(あなた自身の足で立つ)。

詩人で社会学者の水無田気流(みなした・きりう)氏の映画評によると、ビフは最後にガンで死ぬ。独りで死ぬ。彼女がいつも言うのは「誰も重力には勝てない」。「大事なのは気持ちが下がらないようにすること」だ。

主演キャストの平均年齢は63歳。チャーリー役を『否定と肯定』でホロコーストを否定する学者を演じたティモシー・スポールが演じていたのは驚いた。気持ちが下がらないようにすることは結構難しい。

 

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