森林活用セミナー

 

森林資源活用セミナー@さがみはら

 

第2部ディスカッション

 

今年はいろんな新税がスタートする。4月1日から始まるのは2018年度税制改正で決まった森林環境税だ。当面24年度までは借り入れで対応し、実際に国民1人当たり1000円の森林環境税が徴収されるのは住民税と併せて25年度からとなる。

知らない間に次から次へと新税が始まる。確実にわれわれの生活は苦しくなる。

森林資源活用セミナーの第1回は「森林環境税で変わる森林・林業」と題して11日、神奈川県相模原市緑区のサンエールさがみはらで開催された。

東京大学大学院農学生命科学研究科の白石則彦教授は「新たな森林管理システム導入と林業・木材産業の動向」と題して話した。同氏は現場に精通した林業学者を自認している。

・日本における森林の位置づけは森林率67%。国土面積の67%が森林。これがいかに特殊な数字か。森林のイメージのあるブラジルの森林率は約50%、フィンランドは66%、カナダは40%しかない。日本よりも国土面積が広くて森林率の高い国は1980年まで1つだけあった。パプアニューギニア。アフリカ、中南米など多くの国は国土面積が小さいか、森林率が低い。パプアは鉱物資源が見つかり剥いでいる40%まで落ちた。

・日本の森林は山岳林で、幸にも林業以外に使えなかったことが大きな理由。信仰の対象でもあった。仏教は否定しないが、日本人の魂は神道だと思う。巨木に神が宿る。山を大切にしてきた。豊かな森林に守られている背景だ。

・日本の森林が荒廃しているとマスコミ的に言う人もいるが、「今ほど木材資源としての価値が高い時代はない。間違いなく言える」。天然林が2倍近くになったのが最大の変化。はげ山になったり、薪炭採取などで伐採されていた。

・山を緑に、治山治水が社会的に人工林の緑化が国策として取り組まれた。インフレ下で木材が魅力的な投資先だった。貨幣価値が下がり、モノの値段が上がる。木材価格が上昇し、魅力的な投資先となった。インフレに乗って価値を生み出していた時代だった。

・今は逆にデフレ。物価が下がる、材が下がる。林業にとっては逆風の時代だ。

・世界の人工林は約1億ヘクタール。この1割の1000万ヘクタールが日本にあった。人工林について技術が先行し、造林も着実に進んでいた。森林の国だった。これを支えていたのが杉の木だった。

またこの日の会合では相模原の林業についても関係者が語り合った。

・地域の性質はさまざま。伊豆半島はボリュームで稼ぐような林業はできないので、観光と結びつけたい。癒やしの森など観光と組み合わせた利用法を提案した。

・山形県金山町。・・木材。

 

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