羽田新ルートの都内低空試験飛行が始まった=実機飛行確認も

 

 

飛行機

練馬区光が丘上空を飛ぶテスト機(午後3時すぎ)

 

同機をもっとクローズアップすると・・・

 

元に戻したら・・・

 

国際線が都心を低空飛行し羽田空港に着陸する新ルートの運用が始まる3月29日より前に、国土交通省は2月1日以降、「本番」と同様に南風が吹く午後3~7時に、実際に乗客の乗っている旅客機を新ルートで着陸させる「実機飛行確認」も行っている。

 

新羽田飛行ルート(出所:国土交通省)

 

羽田空港新ルートのイメージ(東京新聞=変わる東京2020)

 

現在は全く飛んでいない東京都心部を北から南に縦断し、南部の羽田空港に着陸する。午後3~7時間は2~4分おきに都心を飛ぶわけで、うるさいことこのうえない。特に羽田に近い大井町駅周辺ではパチンコ店内に相当する最大75~80デシベルの騒音が発生する見通しだ。

個人的には私が現在住んでいる東京都練馬区上空が気になっているが、新ルートのテスト飛行が2月1日から始まり、7日にテスト機の飛行に初めて遭遇。あわてて写真に収めたのが最初の3枚だ。自宅から都営大江戸線光が丘駅まで徒歩で17分。その間に3機遭遇した。

練馬区に住んで23年、その前は板橋区に住んでいた。結婚して初めて住んだのは千葉県松戸市だった。いずれにしても飛行機は高いところを飛ぶものだった。8000メートルから1万メートルの上空だ。それが今度は1000メートル近くにまで降りてくるという。10分の1だ。騒音が心配だし、落下物も気になる。

実際に午後3~7時間に全国際便が都心上空を飛ぶようになると2~4分おきに飛んでいる形となる。1時間に44便だから1分36秒ごとに1機が続いている。騒音はすぐに消えない。多少は続く。だから1分36秒ごとに来るとなると、現実には4時間(実際は3時間だという)にわたってほぼ連続状態で飛行機が飛んでいる勘定だ。

これが練馬区なら1000メートルだから、これでもまだ「うるさいな」で済むとしても、渋谷区や大田区など羽田に近くなるにしたがって騒音が増す。大井町当たりだとパチンコ店内に相当するのだとちょっと耐えられない騒音ではないか。

 

ひとつぼし/航空チャンネル(2月3日)

 

上の動画を見ていると、新ルートはまるで東京の上空を漫歩しているような感じだ。遊覧飛行をしているような気持ちになる。これまで一度も見たことのない風景が下界に展開するわけだから、訪日外国人客には「これが東京か!」と大きなインパクトを与えるはずだ。外国人でなくても、一度は見てみたいと思うのも当然だ。いずれにしても、これは乗っている側から見た場合だ。

逆に飛行機を見上げる側からすると、あまりにも低く飛ぶので音がうるさい。もし落ちたら一大惨事が起きる。落下物も怖い。

羽田空港の新ルート=政府は経済成長のため東京オリンピック・パラリンピックがある2020年に訪日外国人を4000万人(19年の推定値は約3188万人)に増やす目標を掲げる。実現に向け打ち出したのが羽田空港発着の国際便数の増加だ。

それほどまでして外国人を増やす必要があるのか。これまでで十分ではないか。訪日外国人を増やすためになぜ都民が犠牲を払う必要があるのかということでもある。

新ルートは米軍が管制を行う「横田空域」を一部通過する。この横田空域は日米安全保障条約がネックとなってそう簡単に米軍が手放さない。日本政府も文句を言わない。今回は横田空域を一部通過するときも日本側が管制を担当する。米軍は見て見ぬふりをする。米軍としては最大限の譲歩だそうだが、空気を変えたわけではない。米軍が支配する構図が変わらない限り、現状を変えるのはむずかしい。

 

 

3日の南風運用時に注目あれ!

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