新型コロナウイルス対策は「ここ1~2週間が拡大か収束かの瀬戸際」

 

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報道ステーション(テレビ朝日)

 

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政府が25日、「対策の基本方針」を決定

 

専門家会議の会見模様(FNN PRIME「直撃LIVEグッディ!」2月25日放送分から)

 

 

政府の新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は24日、見解をまとめ、「新型コロナウイルスによる感染は今後1~2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」だとして、取り組みに対する国民の協力を呼び掛けた。

 

見解は、新型コロナについて、「感染の完全な防御が極めて難しいウイルス」と認めながらも、「感染拡大のスピードを抑制することは可能である」とし、その上で「感染拡大のスピードを抑制し、可能な限り重症者の発生と死亡者を減らすこと」が重要だと指摘した。

政府の対策はこれまで感染者の入国を抑える「水際対策」に軸足を置いてきたが、専門家会議の見解をもとに25日、総合的な対策をまとめた。まだ全国的な感染の広がりはないという立場から、一律の「行動計画」は示さずに都道府県などに具体策を任せており、いつ何をすべきかわかりにくいという批判も出ている。

25日夜のテレビ朝日の報道によると、午後9時現在、国内で確認された感染者数は861人。内訳はチャーター機15人、クルーズ船691人、クルーズ船対応職員8人、国内147人。北海道が35人と一番多く、次いで東京33人、愛知20人、神奈川16人、和歌山12人、千葉10人、熊本5人、石川4人、沖縄3人、福岡2人、京都2人、栃木、三重、長野、奈良、大阪が各1人。

 

電通社員1人の感染が判明し5000人が在宅勤務に(都内港区)

 

3人が同じフィトネスクラブに通っていた(千葉県市川市)

 

Jリーグも3月15日までの全試合延期を決定

 

JR新宿駅では構内放送も

 

クラスター封じ込めが感染拡大防止のカギ

とにかく感染者数はびっくりするほど増えている。政府は各種イベントの中止を検討を求める一方、発熱などの風邪症状があった場合は休暇を取得するよう企業に呼び掛けた。体温などの具体的基準はなく、せきや微熱でも休むべきかは本人や企業の判断となる。

感染者を出した自治体や企業などは対応に大わらわだ。電通も東京・汐留の本社ビルで働く50歳代の男性従業員1人がウイルス検査で陽性だったことが24日に判明したため25日、グループの全従業員5000人を対象に在宅勤務に切り替えたほか、感染者がまだ確認されていない資生堂も3月6日まで従業員8000人を対象に原則出社を禁止し、在宅勤務とした。

政府が一番重視しているのは患者集団「クラスター」の早期発見だ。一部の地域で起きているクラスターの感染者が別の場所で感染を広げ、新たなクラスターを作り、感染が急拡大することが心配されている。

厚生労働省によると、多くの感染者は周囲の人にほとんど感染させていない。多くの人に感染させているのは一部の特定の患者で、こういう人によってクラスターが生じているという。こういう人を発見するのが拡大防止のカギだと言っても、その人を見つけるのが難しいならば何もできないのと同じだ。

諸外国から日本の対策について甘いと批判が集まっている。既に感染拡大期に入った韓国やイタリア、イランを笑っている場合ではない。まだ間に合うと思っていたら、既に手遅れになってしまうこともあり得る。

 

日経ダウは一時1000円超安を付けた

 

前日のニューヨークでも1000ドル以上の下げだった

 

24日のニューヨーク株式市場では前日比1031ドル安の2万7960ドルで終わった。これを受けた25日の東京市場でも781円安の2万2605円で終了した。新型コロナウイルス対応を懸念したものだ。

景気や企業業績の見通しも引き下げる動きが出ている。

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