南高梅にはかなわないものの、枝垂れ梅でもおいしい「梅ジュース」ができるよ
■南高梅とは生まれも育ちも違うが・・・
我が家の「亜子の梅」をもいだ。梅ジュースにする予定だという。梅酒も良いが、初孫を記念した植樹だった。その初孫は10歳になった。飲酒はまだできない。せいぜいジュースである。
しかも枝垂れ梅である。梅干し用の梅とは違う。果肉が薄く、小さい。南高梅(なんこううめ)のようにはいかない。
南高梅(なんこううめ)は主たる生産地が和歌山県のブランド梅だ。梅の品種の1つ。白梅で、その果実は最高級品とされる。2006年10月27日に地域団体商標制度の認定第一弾として、地域ブランドに認定された。
梅生産量日本一を誇る和歌山県を代表する品種であり、日本国内で生産される国産梅の6割は和歌山県産。果実は非常に大きく、種は果実の割に小さめであり、果肉が厚くて柔らかいのが特徴だ。
主に梅干しや梅酒に加工される。発祥の地は和歌山県日高郡みなべ町。
南高梅の発見者は明治時代の高田貞楠(たかださだぐす)氏。自分の所有する桑畑を梅畑にしようと近所で購入した内中梅の実生苗60本を植えたところ、非常に大粒の1本を見つけた。これを母樹として大切に育て、「高田梅」の基礎を作った。これを原木として今度は小山禎一(こやまていいち)が育てた。長い歴史を有している。
■漬けた梅のエキスがたまらない
梅ジュースを漬けてみた。小梅(亜子の梅)でもなく、南高梅でもなく、市販の梅。それを瓶に入れ、砂糖をまぶして入れていく。梅のエキスがどんどん出てくる。
これは何年漬けたものだろうか。梅と砂糖以外に何も使っていない。全く自然のままだ。梅のへこみ具合で分かるだろうが、5年以上は経っているだろう。
漬けた梅を食べてみる。何とも言えない味わいだ。果肉が実にうまい。うまい菓子は世の中に降るほどあるが、この梅に勝てるものはないのではないか。そんな味わいがある。