昆虫大好き小3女子の綴った「カマキリの食べ物の研究」
■カマキリ発見
買い物に出掛けようとしてドアを開けて玄関を出たらカマキリの赤ちゃんを見つけた。緑色だが、去年は茶系だった。今年は6月29日、去年は8月11日だった。
卵から生まれたときの大きさは1㎝未満だが、ざっと見たところでは5㎝くらいだから2カ月ぐらい立っているかもしれない。春から秋までの半年間の命らしいが、その間平均7回脱皮し、成虫に育っていく。成虫は10㎝くらいになるという。
玄関のそばが小さな庭になっており、いろんな草木が生い茂ってちょっと鬱蒼としている。蜜を吸いにいろんな鳥や小さな虫もやってくる。アブラムシやショウジョウバエが餌だという。
カマキリは共食いをする。交尾しながらメスがオスを食べることもよくあるという。200から300ほどの卵を生み、共食いしながら育っていく。悲しいとか、残酷だとかはない。そういう生き物なのだという。
■昆虫の大好きな小3女子
ネットでカマキリのエサを調べていたら、毎日新聞社主催の自然科学観察コンクール(シゼコン)の第56回(2015年)入賞作品「カマキリの食べ物の研究」にぶつかった。杉並区立杉並第十小学校3年、渡辺弐子さんの研究である。同年の文部科学大臣賞に輝いた。
「昆虫が大好きです。昨年10月に近所の公園でコカマキリを捕まえました。飼育ケースの天井に卵を産んだので、幼虫からカマキリを育てることになりました」と書いている。虫の大好きな女子もいるんだと驚いた。
虫が大嫌いな小5の女子がいると思えば、大好きな小3もいる。人生いろいろ、人の好みもいろいろだ。世の中はいろいろな人がいるということだ。しかし、「小さい時に何が好きだったのか」はその人の将来を決めることにもなる。昆虫好きの彼女は研究者の道を歩み続けるのだろうか。
「だんだん大きくなっていくカマキリのエサには、とても苦労しました。とくに小さい時は、エサの種類やあげ方をいろいろ工夫しました。工夫しているうちに、カマキリがエサと敵をどうやって見分けるのか、ふしぎに思うようになりました。成長したカマキリで実験をしました」。
研究のきっかけは2014年10月27日。梅里公園でカマキリを捕まえたこと。産卵、ふ化、兄弟の共食い、水分を重要なことなどが詳細に綴られている。熱心によく観察を続けている。
こういう研究を続けていれば、いずれ大きな発見につながっていくのは確実と思われる。子どもの研究者恐るべしである。
今年のカマキリ発見は昨年の記事(2019年8月11日)を参考にした。