四季の香ローズガーデンで「ユリとアジサイ」のコラボレーションに感激
■実に鮮やかな「クジャクサボテン」
光が丘駅へいく途中の居酒屋さんで咲いているサボテン。まだ呑んだこともなく中に入ったこともないが、いつも店主らしき人が水をやっている姿を見ている。裏通りの、そんなにきれいな場所でもないのに、何と鮮やかな色なのか。こちらがびっくりしてしまう。
写真に撮ったのは今年が初めてだが、去年も咲いていたような気がする。5月~6月頃に咲く鮮やかな花が魅力的だ。さまざまな品種があり、品種ごとに色の種類や香りが異なるという。夏から秋の夜に香りの強い白い花を咲かせる月下美人もクジャクサボテンの仲間らしい。
とてもきれいな花を咲かせるのがクジャクサボテンだが、どうも花の命は短くて、わずか1日で枯れてしまうという。そのはかない様子から、「はかない美」という花言葉もあるようだ。
葉ばかりが伸びて花が一向に咲かない場合もあるようで、自分が栽培するときは葉のせん定や水のやり過ぎ、肥料の与えすぎが要注意。葉のせん定を行わずにいると、葉は伸び続けてしまう。そうなると、葉に栄養を取られて花芽に栄養がいかなくなってしまうらしい。葉が伸びてきたとしたらせん定を行うことが重要だ。
■ユリとアジサイの共演が楽しめる
四季の香ローズガーデン(練馬区光が丘5)は5月からリニューアルオープン。5月から6月は春の開花最盛期を迎えている。春はバラが最も咲き誇る季節だ。
四季咲き性のバラに加え、春にしか咲かないつるバラやオールドローズ(ラ・フランス誕生以前の栽培バラの系統)も一斉に開花するため、園内には大量の花で溢れている。
バラだけではなく、バラとマッチした花が幾つも植えられており、開園1カ月で結構な人気スポットとなっている。あまりにもたくさんのバラが植えられており、とても覚えきれない。
ユリ科。1本でも豪華に見える大輪の八重咲き橙赤色花。花粉がなく花が汚れない。杯状の花を上向きに咲かせ、花弁の付け根がやや細く、間が透かして見えることから「透かし百合」と呼ばれている。
■鹿児島の野生ユリ、「カサブランカ」の名のもとに
ジャパニーズハイブリッドとも呼ばれる日本原産のユリ。明治時代に日本から輸出されたタモトユリを1970年代にオランダで改良された栽培品種。
「その真っ白で優美な姿と特徴のある香りは、世界的にもブームになるほどの人気の植物。うつむき加減に大きな花を咲かせ、花の内側に小さなつぶつぶがあり、花粉は大きくオレンジ色をしている。強い芳香があり、葉は艶がある濃い緑色をしていて、長さは15センチほどのボート型をしている」(植物図鑑)
カサブランカは日本だけでなく、海外でも冠婚葬祭などにもよく利用されている人気の高い植物だ。
「タモトユリ」は鹿児島県口之島固有の野生ユリ。「最も高貴なユリ」と呼ばれていた。「昔は、船から絶壁を見上げると、真っ白なユリがそれは見事に咲いていた。香りで、むせるほどだった」(1996年朝日新聞全国版夕刊、元漁師の日高松之助さん=91)
その美しさから、欧米の園芸業者に目を付けられ、乱堀されて絶滅。海を渡ったタモトユリは、園芸品種の改良のため、交配が繰り返された。カノコユリとヤマユリの交配種にかけ合わされ、カサブランカが誕生した。
美しい花の世界も人間の強欲を映したマネーが荒らしまくっている。「カサブランカ」というモロッコの美名の影に隠れて。
鉄砲のように長い筒状の花の形をしているため「テッポウユリ」というらしい。鉄砲ユリの黄花種でラッパ型の美しい花形と甘い香りが魅力的だ。
「大女優の名をいただくにふさわしい、ふっくらとした端正な花容を持ち、しっかりとした花弁と輝くような色彩は特にすばらしい。赤バラと聞いて多くの人がイメージするような、誰が見ても美しい代表的な赤バラ。
「よく整う赤バラの傾向として香りが少ないのは惜しいところだが、花付きは大変良好だ。樹の成長は緩慢でコンパクト。少し遅咲き」(姫野ばら園八ヶ岳農場)
ガーデン内のバラの開花は一段落し、ユリやアジサイが初夏の見頃を迎えているが、まだ咲いているバラもある。「ダブル・デライト」がその1つだ。
花の大きさは12センチほど。クリーム色がかった白い花びらの端に鮮やかな赤色のバラの品種。花が開くにつれ、赤くなる。フルーティーな香りがある。1976年にアメリカのSwim,H.C.&Ellis,A.E.が作出した品種。ハイブリッド・ティー。