逃げられないお墓の問題を抱える中今年もお盆がやってきた!

 

仏壇

 

■わが家のお盆は8月

 

今年もお盆がやってきた。今ではほとんど食べなくなった精進料理を作り、今日はその具材を小さく刻み、ちらし寿司(関東でいうばら寿司)にした。かんぴょうは入っていないものの、高野豆腐や揚げ、しいたけ、にんじんなどを使っている。

今は東京に住んでいるが、もともとは兵庫県丹波市出身。清和源氏の流れを引き継ぎ、今に至っている。長澤の姓を引き継ぎ、私で15代目。16代は独身なので、多分私の代で途切れるだろう。

お盆は一般的に8月13日から16日までの4日間。かつては旧暦の7月でやっていたが、1873年(明治6年)に新暦になり、多くの地域で、1カ月遅れでやるようになった。

今では全国のほとんどの地域がお盆は8月に行っているようだ。例外は沖縄県と鹿児島県奄美地方。沖縄の伝統芸能「エイサー」はいわゆる「盆踊り」だ。

 

仏壇にあったのをもってきた

 

■段々と簡単に

 

お盆と言えども、わが家はどうもきちんとやっていないのかもしれない。知人の家ではお寺さんを自宅にちゃんと呼んでお経を読んでもらうという。わが家は一応仏壇の掃除をするだけでお寺さんを呼ぶまではやらない。せいぜい正餐を振る舞うだけだ。

7日は七夕。ご先祖を迎える精霊棚(しょうりょうだな)を飾るところもある。台の上に敷物を敷き、ナスやキュウリで作った精霊馬(しょうりょううま)などを用意する向きもある。精霊馬はご先祖があの世とこの世を行き来するための乗り物だ。

じゃらんニュースによると、「キュウリは馬、ナスは牛を表していて、来るときは馬で早く、戻るときは右のようにゆっくり帰っていってほしい・・・との願いからだとか」。

13日にはご先祖さまが迷子にならないように「迎え火」を炊いてお迎えする。お盆の間(14,15日)、ご先祖さまは精霊棚に滞在すると考えられている。果物や甘味、お膳などをお供えするのがしきたりだ。

ご先祖さまは最後の16日午前中まで自宅にいるといわれているので、朝はお供えをする。夕方暗くなってきたら、「送り火」を炊いて送り出す。現代では電気式の盆提灯が使われている。

 

ちらし寿司

 

■憂鬱なお墓の問題

 

長澤家のお墓は自宅にほど近い山すそにある。隣は竹藪だ。暗くて湿った土地に50くらいの石碑が立っている。家内は「あなたはあそこに入れてあげるが、私はあんな暗いところには嫌だ。散骨してほしい」という。

まだ夫婦2人が健康なうちはいいが、そのうちどちらかが逝く。どちらが残るのか分からない。お墓をどうするか。考えなければならない問題がいろいろあるが、今は実家を貸しており、いかんともしがたい。

「位牌も戒名も何も要らない。散骨してほしい」という家内の願いをどうするか。重い課題を背負っている。

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