【グルメ】病みつきになりそうな軽井沢ワイン倶楽部=持つべき者は友人なり、ホテル代が要らないのは嬉しい!
■今回は仏2大産地の1つ「ボルド-」
軽井沢プリンスホテルが主催する軽井沢ワイン倶楽部の10月例会のテーマは「ボルドー」だった。会場はプリンスホテルのフラグシップ「ザ・プリンス軽井沢」のダイニングルーム「ボーセジュール」。
プリンスホテルのソムリエとシェフが奏でる厳選したワインとそれに合ったフレンチディナーを味わえるのが楽しみだ。それもフランスワインの2大産地の1つ「ボルドー」である。
フレンチは格式張って窮屈なイメージを持つが、クラブの例会はざっくばらん方式。講習も何もなく、ただひたすらワインと料理を楽しむ。値段はそれなりに”張る”が自分で料理に合ったワインを選ぶとなると大変だ。それをしなくて済むだけでも嬉しい。
ワインはソムリエがきちんと責任を持って選んでくれる。客は出される料理を「おいしいね」と言って食べていればいいのだから楽である。料理が主なのか、ワインが主なのか分からないが、そんなことはどうでもいい。
おいしい料理に、それに合ったワインが次から次へと出てくる。ソムリエの解説に頷きながら料理をいただくだけでOKである。それもそんじょそこらのソムリエとは違う。プリンスホテルのソムリエである。
■ホテル代が入ると高値の花に
ワイン倶楽部の会員は友人夫婦である。われわれ夫婦は友人の友達として参加している。今年は6月に続いて参加した。毎回テーマが違う。飲むワインが異なる。
1名さま1万6000円也(消費税・サービス込み)。会員なら1万4400円である。この値段を高いと考えるか、それとも安いと考えるか。物価が急騰する前はもっと安かった。
宿泊が別に入ると高くなる。はっきり言ってわれわれには無理である。しかし友人宅に泊まれば、それが要らない。ホテル代が必要ないとなると俄然変わってくる。しかも消費税・サービス料込みの値段である。これだけの料理だと都会で食べると1万円はするに違いない。
こういう風に考えてくると、割安感が出てくるから不思議である。何度も来たくなる。そのためにも別のことでは節約を心掛けているのだ。やはり食べることは楽しい。
東京から軽井沢まで片道150キロ。往復約300キロ。友人夫妻はほぼ毎週名古屋からやってくる。名古屋からのほうがもちろん距離がある。週末を軽井沢で過ごしてまた名古屋に帰る。持つべき者は友人だ。
軽井沢は関東の別荘で売り出したが、中京地区からも来れなくもない。実際、友人達は毎週末、名古屋から車を飛ばしてくる。月曜日にまた名古屋に帰る。富山県の人で新幹線が開通したので軽井沢に別荘地を買ったという話も聞いた。
軽井沢は都会風であるのが気に入られているようだ。車も東京を中心に関東を中心に実に様々なナンバーが集まってくる。軽井沢にはどうも人を引き付けるものがあるようだ。
■シャンパンで泡が出るのは瓶の中で二次発酵させているため
シャンパンは独特の繊細な泡による見た目の美しさもあって「特別なお酒」と位置付けられているが、同じ仲間であるワインには泡がない。炭酸ガスはない。なぜシャンパンには炭酸が含まれているのか。
シャンパンに泡が生まれているのは「瓶内二次発酵」という独特の仕組みがあるからだ。この仕組みを用いることで、炭酸が含まれ、繊細できめ細かな泡が生まれているという。
酵母の働きによってブドウ糖がアルコールを作り出すとともに炭酸ガスも作っているが、普通のワインは瓶から炭酸が逃げ出しているのに対して、シャンパンは瓶をコルクで密閉し、そこに糖分と酵母が詰め込まれ、できた炭酸ガスはそのまま残る。
こうすることで発酵が進み、瓶内という密閉空間で炭酸が生み出されることで、泡のワインであるシャンパンが出来上がることになる。一般的に瓶内二次発酵で生まれた泡は、通常の炭酸の泡よりきめ細かくなる。
■「シャンパン」を名乗れるのは仏シャンパーニュ産のみ
シャンパン(Champagne)はスパークリングワインのうちの1つのカテゴリー。フランスのシャンパーニュ地方で作られ、かつワインの法律(AOC法=原産地呼称管理法)に規定された条件を満たしたものだけが名乗ることができる名称だ。
それがどれだけおいしくても、シャンパーニュ地方で作られていないのならば、シャンパンとは名乗れない。名乗ってはならないのである。
だから同じ仏国内でもヴァンムスー(Vin Mousseux)やクレマン(Cremant)などのほか、スペインにもエスプモーソ(Esupumoso)、Cava)などの有名なメーカーがあるが、どこもシャンパンとは言っていない。どこもスパークリングワインと名乗っている。
シャンパーニュ地方はフランスの中でも最北のワイン生産地。パリから北東約140kmに位置する。9世紀頃からワインの人気が高まり、特に中心地ランスのワインは王の戴冠式用として威厳を持っていたとされる。
1680年に修道士であるドン・ペリニヨンが泡を瓶に閉じ込める製法を確立させ、複数年のワインがブレンドされたリザーブワインをアッサンブラージュ(調合)する醸造法も生み出した。
1728年に瓶詰めワインの転送許可が出てからは、世界中で愛される存在となっている。「ドン・ペリ」とはフランスのシャンパン製造会社「モエ・エ・シャンドン(Moet et Chandon)」で作られている最高級のシャンパンの名前。
シャンパンを発明したベネディクト会の修道士ドン・ピエール・ペリニヨンにちなんで名付けられたという。
生ハムをムースにしたものと一緒に出てきたのはクレマン・ド・ボルドーの「ロゼ キュベ ミレディ」。当然スパークリングワインである。
生産者はジャン・ルイ・バララン(メルロ種、カベルネ・フラン種)
立科町の甲州 冷涼育ち ワインの未来・白ワイン。
生産者はサントリーフロムファーム(甲州種)
シャトー・カルボニュー・ブラン 白ワイン
生産者・シャトー・カルボニュー(ソーヴィニヨン・ブラン種、セミヨン種)
シャトー・デギュイユ 赤ワイン
生産者・ナイベルグ伯爵家(メルロ種、カベルネ・ブラン種)
シャトー・ドワジ・デーヌ(貴腐ワイン)
生産者・ドゥニ・デュブルデュー(セミヨン種、ソーヴィニョン・ブラン種)
■ボルドーなら「カヌレしかないでしょう」
「フランスの食文化にこだわりのある名店にはカヌレあり!」とも言われる伝統的なスイーツ。正式名称は「カヌレ・ド・ボルドー」(cannele de bordeaux)。
伝統的にボルドー地方で作られているお菓子だ。仏語で「溝付き」という意味。溝が付いた専用のカヌレ型で焼くため、独特な形をしている。
カヌレは当時ワインの製造過程で澱(おり)を取り除くために卵白を使っており、残った卵黄を余さずに使えないかと考案されたとか。やはりワインの産地だからこそ生まれたお菓子だった。
材料は小麦粉、卵、牛乳、砂糖、バター、ラム酒というのが一般的。型に蜜蝋(ミツロウ)を塗って高温でじっくり焼き上げるので、外側のカリカリとした食感とほろ苦さが特徴だ。
小田急百貨店ブログによると、お酒が入っているものの、高温で焼き上げる過程でアルコール分は飛ぶので子どもが食べても問題はないという。ただ香りは残るので、ラム酒を多めに使用しているカヌレだと子どもが食べにくいことはありそうだとも。苦味もある菓子なので、お子様向きとは言いづらいかもしれないようだ。