【沖縄旅行】神奈川県より小さく東京都より大きい沖縄は44番目の大きさ=そのシンボル的存在の「美ら海水族館」で周辺海域の神秘に触れる

沖縄の地図(出所:ニライデータブログ)

 

■旅行の事前調べは苦手

 

旅行へ行く場合、事前にしっかり調べていく人とそうでない人に分かれるが、私は後者だ。調べておけば見落としも少なく色々重宝だが、どうも既視感が先立つのに加えて面倒だ。これをちまたでは「ずぼら」というらしい。

調べておいても印象に残らないものは残らない。それよりも一発勝負のほうが気が楽だし、それでも残る物が一番自分にとっては重要だと信じている。そう信じている。

いくら事前に調べてイメージを作って行っても、現実はそのイメージとは違うものだ。それでも当初は自分なりに”予習”していた。しかし、そのうちあまりにいろんなところに行くことが多くて、予習することに疲れてしまった。

それでずいぶん損をしたこともあるが、そんなことは気にしない。それが自分の旅行のスタイルだった。それでこれまでずっとやって来た。

今ならそんなことはできないだろう。いずれにしても自分の能力以上の旅行はできない。個人的にはそれでいいと思っている。

 

沖縄自動車道

 

■沖縄の大きさは神奈川と東京の間

 

沖縄で泊まったのはANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート(国頭郡恩納村)。那覇空港からホテルまで、沖縄自動車道(高速)を使っても1時間弱。距離にして約50キロほどだ。

昔は東京から兵庫・丹波まで600キロを10時間ほどで走っていた。年を取るに従って流石にそれは難しくなったが、それでも休憩を挟みながらも15時間ほどで走破している。

沖縄でホテルまで50キロと言われても、そんなに長距離には感じない。ちょうど隣町に買い物に出掛ける距離のように思える。

 

ホテルの部屋から外を眺める

 

■憧れのオーシャンビューに宿泊

 

せっかく海沿いのリゾートホテルである。どうせ泊まるならオーシャンビューでのんびりしたい。そんな希望を抱えてくれるホテルだった。

沖縄は小さい。本島だけだと1208平方キロで一番小さい。しかし島々を足すと2283平方キロと全国では44位の大きさだ。

神奈川県(43位、2416平方キロ)より小さく、東京都(45位、2194平方キロ)より大きい。ちなみに46位は大阪府(1905平方キロ)、最下位の47位は香川県(1877平方キロ)となる。

 

シンボルのジンベイザメが迎える沖縄美ら水族館(HPから)

海洋博公園の総合案内(HPから)

 

■沖縄旅行のシンボル「美ら海水族館」

 

2日目はホテルから北へ45キロほどの「沖縄美ら海水族館」(本部町石川)に行った。車で約1時間。沖縄に来たら全員が行く人気スポットだ。

とにかく広い。午前10時ごろには到着。じっくり、ゆっくり、のんびり見ていたらいつの間にか夕刻になっていた。それでも全部を見て回ることはできなかった。

現在の「沖縄美ら海水族館」は2代目。2002年11月に新スタートを切った。それまでは1976年に設置された海洋博公園の一部として「海」の部分を担っていた。沖縄国際海洋博覧会は1975年に開催されている。

 

餌やりに集まった熱帯魚の群れ

大型のエイの仲間「マンタ」

下からのぞくと目が可愛いマンタ

日本最大の容量(7500㎥)を誇る巨大水槽「黒潮の海」

魚類最大のジンベイサメ

 

■ジンベイサメやマンタが迎える海の世界

 

沖縄周辺の海は①巨大な暖流である黒潮②珊瑚礁③南西諸島の東西にある深海ーが生き物の生息環境を形成しており、多種多様な生物種が生息している。

水族館は水面から水深700m付近までを再現し、光、水質、透明度などの様々な要素をできるだけ自然の海に近い状態に保っている。

水族館は海岸から沖合い、黒潮、さらに深海へと旅する形で周辺海域を疑似体験できる展開をしている。

 

イルカショー

 

■イルカショーにも問題

 

魚、魚、魚に圧倒されて外に出ると午後2時。イルカラグーンでイルカショーが開催されるという。午後3時からのショーに間に合った。

確か昔、千葉の鴨川シーワールドで見た記憶があるぐらいだが、最近は和歌山アドベンチャーワールドなどがド派手なショーを公開しているという。

どの水族館でもかなりレベルの高いショーを見ることができて人気を博しているようだ。

イルカの知的レベルについてもイルカの体重に占める脳の割合がヒトに次いで大きいと言われ、イルカは人間以上の知性を持った存在として描かれることもある。

日本は世界でも有数の水族館大国。その多くの水族館が集客の目玉としているのが実はイルカショーだという。

 

単純に楽しめなくなる?

 

■イルカショーに批判的な視線も

 

東洋経済オンラインは2022年12月13日付けで環境保護団体ライフ・インベスティゲーション・エージェンシーのヤブキレン代表が水族館でのイルカショーに厳しい視線が向けられている現状を寄稿している。

「水族館の超人気者『イルカ』たちの過酷すぎる生涯 イルカ飼育大国・日本に住む私たちが知るべき現実」という記事はこうした厳しい視線の「背景にあるのは、鯨類は保護の対象であり、捕獲や飼育をするべきではないという認識」であると指摘している。

その認識は正しいのだろうが、一方で世界ではウクライナやパレスチナのように人間が戦争の餌食にさらされているという現実があるのも確かだ。

美ら海水族館の観客たちはみな座ってイルカショーを楽しんでいた。ただイルカショーには単純に楽しむだけでは済まない問題を孕んでいることにも注目する必要がありそうだ。

 

おきなわ郷土村

 

■琉球王国時代の村落を再現した「おきなわ郷土村」

 

海洋博公園の一角に琉球王国時代の村落「おきなわ郷土村」が再現されている。昭和初期の農家をモデルにした本部(もとぶ)の民家のほか、村落の神事祭祀を司る神女「ノロ」の家も展示されている。

琉球王国とは1429年から1879年まで南西諸島に存在した王制の国。尚巴志(しょうはし)が統一国家を確立し、尚家(しょうけ)を頂点とした琉球王国が誕生した。海洋王国の政治・経済・文化の中心が首里城。

1609年に日本の薩摩藩が3000名の軍勢をもって琉球に侵攻し首里城を占拠。それ以降270年にわたって琉球王国の表向きは中国の支配下にありながら、内実は薩摩と徳川幕府の従属国という微妙な国際関係の中で存続していた。

明治維新で成立した日本政府は1879年(明治12)、軍隊を派遣し首里城から国王を追放し沖縄県の設置を宣言した。琉球王国はここに滅亡したといわれる。

 

パプアニューギニアのモツゥ族が交易に使用した「ラカトイ」と呼ばれる舟を展示する海洋文化館

 

■太平洋地域の文化を紹介する海洋文化館

 

海洋文化館では沖縄を含めた太平洋地域における海洋民族の歴史や文化が紹介されている。

1975年に開催された「沖縄国際海洋博覧会」の際に作られたもので、1970年代のアジア・南太平洋地域の海洋文化を現代に保存し、伝えている。

海洋文化は海と人間のやり取りを通じて育まれた心の現れ。人は海の魅力に誘われ、海とともに生きた。そこに海と人とを結ぶ船が生まれ、行き来が始まった。

プラネタリウムでは最大恒星数1億4000万個に及ぶ美しい星空をドームスクリーンいっぱいに投映。今の時期に沖縄で見られる星を見たが、不覚にも最後のほうは眠っていた。

 

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