【九州ドライブ旅行④】神々の生まれし里・高千穂峡を散策したのちは日南海岸を一路南下=今夜のお宿は青島温泉リゾートホテル
■ホテルの横手に湯けむり
別府温泉の「湯けむり」は日本一の温泉数と湧出量を誇る別府の象徴。特に「鉄輪温泉」や「明礬温泉」のエリアでは町中から温泉の蒸気が立ち上る独特の風景が「国の重要文化的景観」に指定されている。
湯けむり展望台は湯けむりが美しい絶景スポットだとか。19時~21時には湯けむりのライトアップも実施されているらしい。
湯けむりは温泉の温度と外気温の差によって発生する自然現象。温かい温泉の湯面から蒸発した水蒸気が、冷たい空気に触れて急激に冷やされ、目に見える白い霧状になったものをいう。
水蒸気は本来、目に見えないが、湯けむりは水蒸気が空気中で冷やされて小さな水滴に変化した状態であり、雲と同じ原理で白く見えるわけだ。
■館内には能舞台も
早朝起床して周囲をそぞろ歩きしようにも、泊まった宿屋「神和苑」があまりにも広大すぎて、ちょっと外に出掛ける気にもならなかった。むしろ離れや能舞台などもあって館内のほうがすごい。
チェックアウトしたあと、地獄の1つをのぞいた。どうやら鉄輪温泉そのものが「べっぷ地獄めぐり」の中心となるのどかなエリアだった。
のぞいたのは「海地獄」と呼ばれる源泉噴出口のこと。今から約1200年弱前、貞観9年(867年)1月、鶴見岳噴火とともにできた熱泉の1つが海地獄だという。
コバルトブルーに見える海地獄の温度は約98度あり、泉脈まで深さは200m以上。泉質は酸性、水面が青く美しく見えるのは、温泉成分に”硫酸鉄”を多く溶解しているため。
温泉めぐりは別府観光の定番だが、鉄輪エリアだけでほかに鬼石坊主地獄、かまど地獄、鬼山地獄、白池地獄。3キロほど離れた亀川エリアに血の池地獄、龍巻地獄があるようだ。
海地獄の温泉熱で茹でた地獄蒸し焼きプリンや真っ青な海地獄ソーダを味わってみたかったが、省略せざるを得なかったのは残念至極だ。
■日本神話ゆかりの地
大分・別府から一路南下して日南・青島までは約230キロ。しかし、この辺りにくるとどうしても立ち寄りたいのが日本神話の舞台として名高い高千穂峡だ。
宮崎県に入ってすぐの延岡市から西に向かうこと45キロほど。北方延岡道路と国道218号線(神話街道)を1時間ほど走ると何となく厳かな神域に入る。
宮崎県北西部にある高千穂町は神話の里である。高千穂峡と名前の通り、阿蘇の火山活動によってできた雄大な峡谷が作り出す数々の絶景や日本神話の舞台として知られる人気の観光地だ。
■貸しボートで楽しむのも若者ばかり
中でも有名なのが「真名井の滝」。日本の滝百選に指定されている名瀑で、約17mの高さから水面に落ちる様は高千穂峡を象徴する風景だ。
高千穂峡は約1kmの遊歩道が整備されており、滝見台や「高千穂三橋」などから楽しむことができるが、一番人気は貸しボートに乗って下から上を見上げる風景。
下から上を見上げると落差17mを体感でき、高千穂峡の荘厳さを肌で感じることができる。ただあまりに人気で当日、そこに行ってすぐさま乗れるのとは違って今は何でも予約の時代。事前に予約が必要だ。
ボートを漕ぐのも力が要るのは当然で、ボートは体力に自信のある若者層が中心だ。いやはや高齢者は高千穂峡の荘厳さを感じることも難しい時代になったようである。
■夫婦円満のパワースポット
高千穂八十八社の総社。創建約1900年の歴史を持つ名社だとか。縁結びや夫婦円満、厄除けのパワースポットとして知られ、毎晩奉納される「高千穂神楽」でも名高い。
境内には根元が1つで幹が2つに分かれた巨大な「夫婦杉」(めおとすぎ)が植わっている。
パートナーと手をつないで周囲を3回回ると幸せになれるとか。また境内には樹齢約800年とされる御神木「秩父杉」もある。
■洞窟そのものがご神体
高千穂神社から8キロほどのところに天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)がある。古事記、日本書紀等に「天照皇大神が弟を避けて天岩戸へお籠もりになられた」と記されており、その霊蹟天岩戸を奉る神社として創建されたといわれる。
西本宮社殿の背後にある絶壁の中腹にある洞窟を「天岩戸」と呼び、その洞窟自体を神体としてお奉りしているというわけだ。
神職が「天岩戸」について拝殿裏の遥拝所から説明してくれた。我々は地中海クラブの一行とともに神職のお祓いを受け、彼らとともに説明を受けた。いいタイミングだった。
同神社から岩戸川に沿って徒歩で約10分のところに天照大神が天岩戸に隠れ天地暗黒となり、八百万の神々が集まって相談した天安河原(あまのやすかわら)と伝えられる。
「仰慕ヶ窟」(ぎょうぼがいわや)には人々が願いを込めた石積みが並んでいる。参道に架かる太鼓橋付近は顕著なパワースポットと言われている。
■リゾートホテルが待っている
高千穂峡を出たのが午後3時ごろだった。真っ直ぐ宮崎・青島温泉を目指す。約150km、時間にして約2時間の距離だ。東九州自動車道を走った。
宮崎県に入ると、途端に温暖な気候と豊かな自然に恵まれた「南国ムード」が漂い始める。
ヤシの木が並ぶ海岸線や青い海。海外リゾートを思わせる絶景が周囲に広がり、宮崎県は文字通り昭和の新婚旅行ブームの聖地だった。









