‘【メディアリテラシー研究】’ カテゴリーのアーカイブ

WPR設立45周年記念新春懇親会

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】

2018/02/02  23:54


 

あいさつする西島章夫社長(パレスホテル東京2階葵東)

 

ワールドピーアール(WPR=港区虎ノ門1)の設立45周年記念2018年新春懇親会に出席した。晴れがましいパーティーの類いは実に久しぶりなのと、本日は雪が降りあまりにも寒かったので外出はやめようとしたが、「迷ったら出席」の原則に基って出席した。

WPRの先代社長(故幹夫氏)にはお世話になった。章夫氏が跡を継いで5年。同社は企業広報、トップ広報、パブリシティー活動、イベント広報などをトータルで展開するわが国屈指のコンサルティング会社。

企業に代わって新聞の切り抜きを行うのが出発点だった。今もそれを行っているかは聞かなかったが、ユーザーが果たしているのか。おそらくやめているのではないか。

恥ずかしながら、私はスクラップをやっている。やめるのは簡単だが、どうもやめられない。

早稲田大学ジャーナリズム大学院設立10周年シンポジウム

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】, ジャーナリズム

2017/12/17  21:33


 

「AIは記者にとって代わるか」シンポジウム第二部

 

イタリアからSkype参加のシッラ・アレッチさんの報告(第一部)

 

早稲田大学ジャーナリズム大学院(J-School)設立10周年シンポジウム「AIは記者にとってかわるか?」が12月17日、早稲田キャンパス大隈小講堂で開催された。AIがもたらす可能性、社会やジャーナリズムが抱えているジレンマについて白熱した議論が交わされた。

朝日新聞大阪本社社会部記者の矢吹孝文氏が自社で採用しているアドバンスト・メディア社(鈴木清幸社長)のディープラーニングを実装した音声文字化システム「AmiVoice」(アミボイス)を紹介した。

報道機関では取材映像や音声の確認・共有のため、取材後に書き起こしを行っているが、これが大きな業務負担になっているのが実態だ。これを解消するために映像音声の文字化に特化した音声認識システムを実現した。

アドバンスト・メディア社は月額基本料金3万5000円+月額1ライセンス2万円で今年11月6日から発売を開始した。

現段階では「タッチタイピングの早い記者」としての位置づけだが、朝日の社会部では「これがないとどうにもならない。昔には戻りたくないとみんなが言っている」という。

今後、話者の振り分け、要約、固有名詞や専門用語などの強化につながっていければとの声が現場では強いようだ。

シンポジウムの模様は画面分割し、アミボイスを活用しながら、行われた。議論の中身が画面の左手に大写しに展開されていった。

パネリストは津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト)、平和博(朝日新聞IT専門記者)、畑仲哲雄(龍谷大学社会学部准教授)、久木田水生(名古屋大学大学院情報学研究科准教授)の4人。進行は田中幹人早稲田大学大学院情報学研究科准教授。

津田:早稲田で教えるきっかけになったのは早稲田小講堂で、J-スクールの前身だった。原点に戻った感じで、ひどく楽しみにしている。

平:昭和のジャーナリストという立ち位置で今日はやらしていただきたい。

畑仲:早稲田とはほとんど縁がなくて、呼んで頂いて光栄だ。かなり昭和な人間。古いタイプの新聞記者の育ち方については分かっている。議論に参加したい。

久木田:こういう立派なところに呼んでもらって光栄だ。

田中:今日のパネルでは「未来シナリオ」を提案してパネリストの反応を聞く手法を取りたい。

▇「ストレートニュースはAIが書く」新聞社の出現

平:コスト削減時代が続く。機械的な作業をAIが代替し、生産性を上げていくことは1つの手段になる。ただし、それだけだと競争力になっていかない。空いた時間をクリエイティブなものに生かしていく。決算記事にAIを導入したAP通信は20%削減を実現した。20%ルールをさまざまな分野で活用できる。

▇「無駄な意見」を削除するプラットフォームの出現

▇世の中の事象をデータ化して集め、正直に利用しうる良心的なビッグブラザー」社会の到来

 

 

 

会場の大隈小講堂に入るのは初めてだった

 

政治経済学部には巨大なビルが建っていた

若者の情報環境はLINE

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】, 会見メモ, 投票/選挙

2017/10/26  19:16


 

松本正生埼玉大学教授

 

ゲスト:松本正生(まつもと・まさお)埼玉大学教授(社会調査研究センター長)
テーマ:「総選挙後の日本 民意を読む」
2017年10月26日@日本記者クラブ

松本教授は今回の総選挙の結果について、「バーチャル選挙と『4分6分感覚』」とまとめた。

地方にも行ったが、「いま選挙で盛り上がっているみたいだけど、あれはどこの話ですか。われわれのところでは何も感じない。あれはメディアの中でやっている東京中心の話と受け止めながら各地で投票に行っている。投票に行った人ほど、そういう思いを抱いている」と述べた。

有権者の気分を私が忖度したのが『4分6分感覚』だ。少数意見と多数意見が一人一人の中に同居している。安倍内閣に対する支持が4割、不支持が6割と受け止めたほうがいいのではないか。「結局は自民党に入れるしかないが、安倍さんには一言クギを刺しておきたい」という思いが反映していると語った。

松本教授は「安倍政権が良いとは思わない」というフレーズが絶妙だと指摘。「絶対に反対ではないけど、良いとは思わない。良いとは思わないけど、反対ではない」というものだ。民主党政権の時代がひどかったという批判がいまだに説得力を持っている。それしか判断の寄り処がないという停滞状況を呼んでいる。

各社が定期的に実施している内閣支持率調査については、「安倍さんに対する支持、不支持ではなく、社会に対する雰囲気を表している」とし、「今の社会の雰囲気をどういうふうに捉えているのかという社会的指標の側面を持っている。変わるべきものがない」と述べた。

また政治意識について、年齢が上がるに従って右肩上がりに上昇するというのではなく、若手がかなり高く、その後、年齢とともに下落に転じ、40代くらいが底だと指摘した。台形のような形になったとみている。

若者はかなり頑張ったものの、「今回の衆院選で18歳の投票率は50.74%、19歳は32.34%に下がったが、これは”記念投票”と言えるのではないか。体験で終わりかねない」とした上、50代以上の「中高年についても選挙離れが顕著になりつつある」と指摘した。

若者に意識については大人とさいたま市の中学生・高校生を比較した例を挙げ、「政治家を信頼しているか」への回答は年齢が上がるにつれて急低下、政治へのマイナスイメージは根強いと答えた。政治を感知するのも生の政治家からではなく、野々村竜太郎号泣兵庫県議(辞職)や豊田真由子暴言衆院議員(埼玉4区落選)など映像からくるものが多く、若者のどう取り組んでいくか生の政治家の課題も多いと語った。

それでは若者の情報環境は何か。インターネットで政治に関するニュースをどの程度見るかについても新聞とほとんど変わらない。既存のメディアの情報に触れなくなってきている。彼らにとっての社会の窓は何かと言えば、LINEだ。

「高校生にとって社会とはLINE。政治家のやっているfacebookは感知していない。LINEと関わらない生活は成り立たない。周りと付き合っていくというのはLINEを共有することだ。低年齢化している」

LINEが始まったのは2011年。埼玉大学社会調査研究センターは2013年から調査を開始したが、LINE導入率は39%から今年は65%へと急上昇。50代ぐらいまでは標準装備しており、大手メディア各社が選挙ごとに行っている全国世論調査についても携帯電話を含む併用式RDD調査(Random Digit Dialing)が主流となっているものの、「社会はスマホにシフトしている」。世論調査はいつまで続けることができるのかと疑問を投げ掛けた。

ベネズエラを揺るがしてきたフェイクニュース

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】, ジャーナリズム

2017/05/25  22:59


 

プレゼンするベネズエラのイシカワ駐日大使

 

世界を揺るがせているフェイクニュース(偽ニュース)。何が本当なのか誰も分からない。裏付けもなく「これが真実だ」と言い張り、証拠も挙げない。だからそれが本当に真実なのかも検証するすべがない。真理はヤミのままだ。

それを世界最大の権力者である米大統領がやるのだから、驚きである。びっくりする。ツイッターは反論を許さない。だから言ったきりで、それがウソの場合、ウソの事実がずっと垂れ流しになる。

2017年1月30日に「”フェイク・ニュース”の脅威」と題したNHK BS1 「キャッチ!世界のトップニュース」がその実態を暴いた。それによると、2016年の米大統領選挙において、「ローマ法王がトランプ氏を支持」「クリントン氏がイスラム過激派組織に武器を売却」といったフェイクニュースが拡散し、選挙戦を妨害したと報じられた。

また、フェイクニュースが事実を装う手口も巧妙で、アメリカの大手メディアの中には、偽の情報をうのみにして報道し、その後、謝罪する事態も起きている。『フェイク・ニュースはどのように作られ、広がっていくのか?』

『国際メディア情報戦』

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】, ジャーナリズム, 英語力/情報力/文章力, Books

2015/04/13  22:46


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書名:『国際メディア情報戦』
著者:高木徹(NHKディレクター)
出版社:講談社現代新書(2014年1月20日第1刷発行)

日本新聞列島

カテゴリー: 【メディアリテラシー研究】, ジャーナリズム

2012/06/09  15:30


日本新聞協会加盟社の題字で作った「日本新聞列島」地図

 

我ながら新聞を読まなくなった。現役時代は新聞を読むことが仕事だったが、第一線を退くと、その必要性が薄れたのが最大の理由だ。新聞が何をどう書いているかを大きな関心を持ってきたのは通信社にとって新聞社やテレビ局が重要なお客さんだったからだ。新聞社やテレビ局にニュースを売ってきた。

報道の最前線で飯を食ってきた人間としては新聞を読むのが飯のタネだった。どの業界の人間でも顧客のニーズ把握は最も重要なことだ。ニーズをつかんでいないと業務が成り立たない。朝の通勤途中でも新聞を読んだ。ペンを握りしめながらしっかり読んだ。帰宅してからはスクラップもした。今も新聞を読んではいるが、読む時間は圧倒的に減った。スクラップは今も続けているが、昔ほど熱心ではなくなった。

新聞を読まなくなったからと言って、活字を読まなくなったのではない。ウェブサイトの活字はいっぱい読むし、携帯電話やパソコンのメールは日常的に読んでいる。むしろ読んでいる量は昔より確実に増えている。減ったのは紙に書かれた活字だろう。ただ、こと本に限っては電子書籍よりも印刷書籍の方が性に合っているし、赤ペンを入れつつ紙面を汚しながら読む習慣が付いているので、タブレット端末を買ってまで電子書籍を読もうとはいまは思わない。

人間は情報を食べて生きている。情報なしでは生きていけない。高度に情報化した現代に生きている人間の宿命だ。地球の裏側で起きたことでさえ、グローバル化・ネットワーク化の発達で、一瞬のうちにこちら側に伝わる。世界は事実上リアルタイムでつながっている。

問題はリアルタイムでつながり、激しく動く現代世界の今を的確かつ正確に切り取り、われわれが取るべき行動を考える上で有効的なヒントを新聞やテレビが提供できなくなっていることではないか。日本の今のメディア状況を見る限り、そうとしか思えない。とりわけバラエティー主体の民放の放送内容は目に余る。「下流の下落」と批判されても仕方あるまい。新聞も独りよがりな言説ばかりが横行している。こちらは読むに堪えない。

要は新聞やテレビよりも、他にもっと読むに値するコンテンツがたくさんあるということだ。ウェブの発達で、これまで日の目を見る機会のなかった情報・言説が雪崩を打って発信され始めたからだ。玉石混交だが、少ないながら、その中には新聞・テレビ情報など足元にも及ばない良質な情報もあるし、自分のニーズにぴったり合った、自分の本当に欲しいコンテンツに出会えることもある。

マスメディアのように一方的で大上段に振りかぶることなく、謙虚で控えめな言説に遭遇すると、嬉しくなる。探すのが大変だし、チャンスはそんなに多くないのが現実だが、探せば、必ずや巡り合える。そういう情報や言説が確実に存在している。そんな情報に出会える喜びを一度知れば、マスメディア情報の有難さは薄れて当然だ。

新聞やテレビから情報を与えられるのではなく、自分から自分に合った情報を主体的に取りに行く。そうして獲得した情報を取捨・分析・判断し、自らの行動を決めていく。そういう時代だ。自分で判断して取った行動には文句を言えない。自分が責任を負うだけだ。はっきりしていて気持ちがいいではないか。

「アメリカでは2008年、多くの新聞が倒れ、多くの街から伝統ある地方紙が消え、『新聞消滅元年』となった。いままでそうだったように、アメリカのメディア業界で起きたことはつねに3年後に日本でも起きる」(佐々木俊尚著『2011年新聞・テレビ消滅』文春新書)。アメリカで存在感を強めているのはハフィントン・ポストなどのインターネット新聞だ。